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石川英輔著 B6判 1575円(税込) 淡交社( この本のページ )
日本が精密機械立国といわれるようになってから久しいが、その原点とはなんだろうか。
からくり人形や錦絵、大名時計などを見て、その技術力の高さ、創意、工夫を知ると、江戸時代が現代の日本の原点なのではないだろうかとおもわずにはいられない。
例えば、からくり人形は現代の二足歩行ロボットを彷彿とさせるし、偽造が難しいとされる日本の紙幣には錦絵の技術が応用されているそうだ。
江戸学の研究家として活躍しておられる石川英輔先生の『大江戸テクノロジー事情』をはじめとする一連のエッセイには、江戸時代の人々がいかに高い技術力を持ち、それを生活の中に生かしていたのかが書かれている。しかし、こんなに精密なものを作るには、それ相応のものさしが必要になるのではないかなと思った。そこで、「単位の話を江戸時代の視点から書いていただけませんか」と石川先生にご依頼したのがこの本のはじまりある。
話がすすんでいくうちに、日本人は、精密なものを作ろうと考えて単位を決めたのではなく、生活の中から、使いやすい単位を考え育てていったということがわかる。
一例をあげると「尺」という単位は手を広げた時の親指と中指の距離がもとになっているが、感覚的により使いやすい長さへと変化した結果、約三十センチという長さにおさまったのである。
六十六平方メートルと二十坪、感覚的にどちらが分かりやすいだろうか。やはり二十坪だろう。
メートル法が単位の基準となった現代でも、このように尺貫法は日本人の感覚に生き続けているのである。では、どうして尺貫法はこんなにも日本人の感覚と合っているのだろうか。その問いに対して本書では一つの回答をあげている。「尺貫法は、昔の日本人の大きさを基準にして、それぞれの目的に使いやすい長さや重さを基準にして決めた、いわば、“ニッポンのサイズ”の単位だから、感覚になじみやすくて当然なのである。」
江戸の高度な技術を支えていたのは、日本人が長く培ってきた感覚だったということが、よくわかる。
本書は単位を中心に話が進められているが、そこにかいま見られる江戸という社会の合理性と日本人の感覚は、現代の我々が解決を迫られている、環境やシステムの問題を解く重要な鍵となるだろう。
ぜひ、多くの方に読んでいただき、偉大な江戸の智恵を現代の生活に生かしていただきたい。
08.04.21 『科学・技術の二〇〇年をたどりなおす』『モンスター銀河狩り』
08.03.21 『写真で綴る萱野茂の生涯−アイヌの魂と文化を求めて』
08.02.21 『現代詩大事典』
08.01.21 『文化人類学で読む日本の民俗社会』
07.10.21 『12歳からはじめる 賢い大人になるためのマネー・レッスン 品格ある お金の作法』
07.09.21 『写真ものがたり 昭和の暮らし』全10巻
07.08.21 『禅の世界』
07.07.21 『残留日本兵の真実』
07.06.21 「14歳の世渡り術」シリーズ
07.05.21 『場所論としての宗教哲学』
07.04.21 ダーウィン―世界を揺るがした進化の革命―
07.03.21 『わたしが肉食をやめた理由』
07.02.21 『はじめての法教育 みんなでくらすために必要なこと』全5巻
07.01.21 『ゲーデルと20世紀の論理学』
06.12.21 『現代と仏教』
06.11.21 『現代倫理学事典』
06.10.21 『出版メディア入門』
06.09.21 『月刊生徒指導』
06.08.21 『うかたま』
06.06.21 『仏教社会福祉辞典』
06.05.21 『みすゞびより』『みすゞさんぽ』
06.04.21 ボディマインド・シンフォニー
06.03.21はじめて読む 数学の歴史
06.02.21総覧・日本の巨樹イチョウ
06.01.21ザ・マジック
05.11.21障害のある子どものための算数・数学
05.10.21街場のアメリカ論
05.09.21巨大NHKがなくなる
05.08.21絶妙な話し方の技術
05.07.2115分スケッチのすすめ
05.06.21悲しい本
05.05.21つくってあそぼう
05.04.21「語源海」誕生秘話
05.03.21中国環境リポート
05.02.21総合佛教大辞典
05.01.21てつびん物語
04.12.21文化人類学文献事典
04.11.21家族力の根拠
04.10.21「戦火のなかの子どもたち」物語
04.09.21講座 現代社会教育の理論 全3巻
04.08.21シリーズ心の哲学
04.07.21人生改造宣言
04.06.21女50歳 人生後半がおもしろい
04.05.21かまど神と「はだかかべ」
04.04.21ディベートのすすめ
04.03.21ジェンダーからみた中国の家と女
04.02.21「問い」から始まる仏教
04.01.21幸福論
03.11.21聞き書 ふるさとの家庭料理
03.09.21希望への力
03.08.21ニッポンのサイズ
03.07.21嫉妬学
03.06.21ガンのある日常
03.05.21オフィスのゴミは知っている
03.04.21衝突を超えて
03.03.21祈る心は、治る力
03.02.21ウィズダム英和辞典
03.01.21異議あり!生命・環境倫理学
02.12.21エンロン崩壊の真実
02.11.21現代農業11月増刊 スローフードな日本!
02.09.21金子みすゞのこころ
02.08.21航空大競争
02.07.21死を食べる
02.06.21BOOK PAGE 本の年鑑 2002
02.05.21華僑・華人辞典
02.04.21本の国の王様
02.03.21本居宣長事典
02.02.21神と悪魔の薬サリドマイド
02.01.21天使の歌が聞こえる
01.12.21現代日本語講座 全6巻
01.11.21裁判官だって、しゃべりたい!
01.10.21悲しみがやさしくなるとき 子どもを亡くしたあなたへ
01.09.21奈良・平安期の日中文化交流
01.08.21親鸞とその時代