倒産する直前まで、エンロンは革新的な企業として米国のマスコミからもてはやされていた。フォーチュン誌では、1996年から5年連続で「最も革新的な企業」として選出され、2000年の全米企業ランキングでは7位にランクされていた。突如そんな企業が倒産したのだから、投資家、アナリストを始め多くの国民が、いわば「寝耳に水」の状態であった。そのような中、2002年6月に急遽米国のJohn Wiley & Sons. Inc から刊行されたのが、本書「エンロン崩壊の真実」の原書である「What Went Wrong at Enron」である。著者は、エンロンとエネルギー業界を長年研究してきたピーター・フサロと、電子マーケットシステムの分野で著名なロス・ミラーといった最強の布陣である。最初に米国で包括的かつ明瞭にエンロン事件の謎に答えたのが本書なのである。