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杉浦一機 著 四六判 1785円(税込) 中央書院 (この本のページ)
この本のテーマはズバリ「対決」だ。航空自由化以前に取り組んでいたならば、「競争」という言葉だったかも知れない。(中略)
典型的なのがエアラインだ。規制の時代には「どちらがより多くのシェアを獲得するか」と比較に終始していたが、自由化以後は「どちらが生き残るか」だ。既存者対新規者の場合には、新規者の参入が阻止されるか、あるいは大幅な価格破壊が起きて既存者に脅威を与えるか、であって、両者がハッピーになることはない。先に自由化が始まった欧米の市場では、既存大手の存続のほうに赤信号が灯りだした。
エアラインと監督官庁の関係にもシビアな対立が生じるようになった。規制時代の監督官庁とエアラインは主従関係であったのだが、新規参入には既存のルールの見直し、変更が必要になり、新規参入者は航空行政からいかに多くを引き出せるかが市場定着のためのカギである。また、監督官庁のあり方自体にも厳しい目が向けられている。
エアラインだけでなく、空港も競争を強いられる時代になった。規制時代には、テリトリーによって守られていた空港も、利用料金や使い勝手の良し悪しで選別される。エアラインは、利用者が多く利用料金が安い空港を選択する。価格競争が激しく、コスト管理が厳しくなったエアラインは、空港使用料にも厳しい目を向けなければならなくなったのである。
鉄道との競争も激化している。速さと運賃の勝負から、予約販売システムや情報提供、居住性を含めたサービス、運行頻度、停車駅数、ターミナルの快適性など、総合的な利便性を競うことによって、互いの存在価値を社会に問う。(中略)
そして、米欧の対立はついに航空輸送の分野にまで拡大している。かつては互いに輸送の「平等」の権利の調整が話し合われた航空交渉の場が一変し、「これまでは手の届かなかった市場を獲得するために、いかに相手の国の奥深くまで入り込むか」という攻防になっている。米国と欧州の対決は数年におよび、膠着状態が続いているが、EUは事態打開のために攻撃の矛先をロシア、中国など東に向ける気配だ。その矛先がいつ日本に向けられるか、予断を許さない。
08.04.21 愛国者の座標軸
08.02.21 発達としての共食
08.01.21 即効即決! 驚異のテレアポ成功術
07.12.21 コピー用紙で折る
07.11.21 なにわ大阪食べものがたり
07.09.21 企業不祥事事典 ――ケーススタディ150―
07.08.21 海を抱いたビー玉 ―〜甦ったボンネットバスと少年たちの物語〜―
07.07.21 少数言語としての手話
07.06.21 「いのち」の話がしたい
07.05.21 幕末下級武士の絵日記
07.04.21 「生死」と仏教―名僧の生涯に学ぶ「生きる意味」―
07.03.21 書物の日米関係
07.02.21 団塊の楽園
07.01.21 竹内好セレクション 全2巻
06.11.21 『怖るべき天才児』
06.09.21 心の荷物をすっとおろす 号泣力
06.08.21 嘘とだましの心理学―戦略的なだましからあたたかい嘘まで―
06.07.21 変化に直面した教師たち
06.05.21 ガイドブック 成年後見制度
06.04.21黄金期歌舞伎名優アルバム
06.03.21動物おもしろ基礎知識
06.02.21辞書の政治学
06.01.21蘇我氏四代
05.12.21聴覚障害者への統合的アプローチ
05.11.21中国古典小説選
05.09.21アキラの地雷博物館とこどもたち
05.08.21母さん僕のために泣かないで
05.06.21夜の記憶
05.05.21古代日本の女性天皇
05.03.21ようこそ、ろうの赤ちゃん
05.02.21航空「2強対決」11選
05.01.21NPOと新しい社会デザイン
04.11.21犯罪科学捜査