実を言うと、今回の翻訳を引き受ける際、かっこいいその書名 Every Contact Leaves A Trace (『接触あるところ痕跡あり』)に、まず惹かれた。そして、瞬間思い浮かんだのが『天網恢恢、疎にして漏らさず』という古語であった。学術書ではなくて一般向けの読み物だというので、ざっと目を通すと、興味深いエピソードが次から次へ語られている。小生、もとより門外漢だが、これは面白そうだ、と思った。所どころに見慣れぬ理科系の専門用語や公式などが散見されるが、なんとかなるだろう――という次第で、翻訳に取りかかった。(後略)