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―大学カウンセラー35年の軌跡―
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鳥山平三著 四六判 2310円(税込) 風間書房( この本のページ )
著者は、一九七〇年以来二五年余りの間、国立大学の保健管理センターのカウンセラーとして、その後は私立大学の学生相談室運営委員やカウンセリングセンター長など合わせて三五年以上、学生や教職員の心の悩みと付き合ってきた。個別に面接をした大学生の数も優に一〇〇〇人を超える。
その実践も長期間積み重ねるうちに社会の様相も大きく変化し相談の内容も多様化の一途をたどってきたが、その中でも特に感慨深い事例をいくつか取り上げ、来談したクライエントと苦悩を共にし喜びを頒ち合ってきた真の姿を克明に語ることを目的としている。
キャンパスに学ぶ大学生たちの青年期とキャンパスに働き相談室を訪ねてきた人たちの壮年期について、本書では適応上の問題や心理的障害の機制を理解するための解説も加えてある。現在の心理療法やカウンセリングの手法も詳しく述べられている点は、本書が事例の回顧にとどまらず、教育実践の書であることを物語っている。
多くの事例を読み解くことにより、そこにはこれからの生き方の指針が見えてくるに違いない。
―働く人の運転教本―
西村健一郎・村中孝史編 A5判 2310円(税込) 有斐閣
スポーツには「ルール」があるように、労働者と使用者の間にも「法律」というルールが存在します。しかし、会社側にも、働く側にもそのルールを知らない人が少なからずおられます。最近、労働関係をめぐって多くの紛争が起きていますが、その解決にあたっては、まずはこの「ルール」を知ることが大事です。
これまで数多くの「労働法」という本はたくさん出ていますが、本書は「働く人」に焦点をあて、その人が遭遇するあらゆる法律問題をとりあげました。労働法はもちろんのこと、社会保障法・税法等の分野について、働く人や経営者が最低限知っておきたい法律知識を分かりやすく解説しました。全く新しい切り口で構成した画期的な一冊です。
この本は、運転免許証取得の時に必ず手にとって学習する運転教本と同じ、働く人のための「教本」です。これから働こうとする人や、人を雇って事業をはじめる人をはじめ、すでに働いている人や事業を行っている人で、基本的な知識を得たいと思っている人にも最適です。
―若者のかかえる困難―
小杉礼子編 四六判 1995円(税込) 勁草書房( この本のページ )
フリーターとニートが増えつづけている。若者たちはいったい何を考えているのだろう。
この素朴な疑問に答えて、本書はフリーターとニートの実態を詳しく紹介する。なぜ就業できないのか、なぜニート状態なのか、その背景と原因を探り、若者への就業支援のあり方を、具体的に考えていく。
現在、フリーターとニートは二一七万人にのぼると推計されている。学生でも主婦でも正社員でもない若い人で、アルバイトやパートで働いていればフリーター、働いていなければニートと呼ばれる。本書は、就業への移行が困難な若者への調査から、フリーターやニートに至ったプロセスと背景を分析していく。家庭、学校との関係、友だち関係にもふみこんで、実態を明らかにする。その結果、若者たちの状況は次の五つにパターン化できる。〈刹那を生きる〉〈つながりを失う〉〈立ちすくむ〉〈自信を失う〉〈機会を待つ〉。それぞれのタイプの事情に応じて労働市場、学校、家庭、社会がどう解決をはかればよいか、それがこれからの課題となるだろう。
―不平等・格差論の決定版!―
白波瀬佐和子編 四六判 2625円(税込) 東京大学出版会( この本のページ )
格差、不平等の問題に注目が集まっている。しかし、何が格差の拡大で、何が不平等なのか、それに対する答えは一筋縄ではいかない。ややもすると過激な言葉や極論が見受けられるなか、本書は実証的な研究に基づき、少子高齢社会のなかに複雑に見え隠れする格差や不平等の問題をとらえ、短絡的な言説に潜む不当に単純化された「世の中のマップ」を今一度見直す。格差・階層論の先端をいく執筆陣による共同研究の成果。(少子高齢化という社会の変化に注目して、機会・雇用・教育・健康といった不平等に関する諸問題を明らかにする。不平等論、格差論における勝ち組み・負け組みといった短絡的評価・風潮にたいして警告を発する。)
〈主要目次〉
(序)少子高齢化にひそむ不平等(1)爆発する不平等感/(2)不平等化日本の中身/(3)中年齢無業者から見た格差問題/(4)少子高齢化時代における教育格差の将来像/(5)健康と格差/(6)遺産、年金、出産・子育てが生む格差/(7)社会保障の個人勘定化がもたらすもの/)8)変化する社会の不平等
―「下流社会」著者、消費社会を繙く―
三浦 展著 四六判 1890円(税込) 晶文社
ニート・フリーターが社会問題となっている今、若者が社会で生きていくためには何が必要か。
そこで立てられた問いは、「若者たちをどうするか?」ではなく、「この社会をどうするか?」。それは、「学力」を個体に宿るものとするのではない。若者たちの関係やつながりが育ち、社会がつくり直されていくプロセスでこそ若者が育つという人間形成観がある。そこに若者問題と学力問題をつなぐ課題意識の要がある。
この本には、「論」だけではなくリアルなレポートや実践が収められている。「フリーター漂流」を制作したNHKディレクターは、若者の労働現場の非人間的な実態をあぶり出す。ラオスの学校建設を支援する高校生徒会と商店街の国際協力、働くことを学ぶ居場所づくりを進めるNPOの実践。これら若者たちを支え社会へつなぐ模索を進める地道なとりくみには、励まされることだろう。
若者の自立とはおとなの自立問題であり、若者の自立を支える学力を問うことはおとな世代の学力が問われているということ、という編者のことばをかみしめたい。
―若者を育てる社会のあり様を問う―
佐藤洋作・平塚眞樹編著 A5判 2520円(税込) 明石書店
―働くことの豊かさを見つめ直す―
立石泰則著 四六判 1365円(税込) 草思社
「フリーター」という造語で「新しい生き方」を持ち上げ、使い捨てのシステムを作ったのは誰か。勤労は生活のためと割り切り「本当の楽しみ」は別にあるという幻想を蔓延させたのは誰か。
現在の日本社会ほど「働くこと」の意味が貶められている時代はかつてなかったのではないか。
いま、若年層が働くことの意味を見失いかけている。彼らばかりではない。中高年層とて、リストラの呪文のもと雇用保障の危機感を常に感じねばならない。社員をコストとしか考えない会社に勤めて、どこまで仕事に深く打ち込むことができるだろうか。
人生の大半の時間とエネルギーを注ぎ込むべき「働くこと」の意味が、なぜここまで痩せ細ってしまったのか。
著者はソニー、松下、富士通、WOWOWなど、製造業から企業組織、個人経営までさまざまな現場を取材し、そこに働く人びとの悩み苦しみと喜びとに向き合ってきた。本書は彼らの肉声を通じ、「働くこと」の意味をいま一度根底から問い直し、その豊かさを気づかせてくれるものである。
―福祉国家の危機と仏の挑戦―
バルビエ、テレ著 中原隆幸・宇仁宏幸ほか訳 A5判 1890円(税込) ナカニシヤ出版
移民系の若者たちを中心とした暴動や、CPE(初期雇用契約)をめぐる混乱など、福祉社会のあり方をめぐって揺れ動くフランス。少子高齢化、若年者失業、格差拡大、年金危機などの問題に早くから直面したフランスは、どのようにその危機に対処し、どのような福祉社会のあり方を目指すのか。本書は、日本以上に複雑な制度を持つとされるフランスの社会保障システムの総体を、年金、医療、失業、家族などさまざまな側面から考察するものです。
本書が一貫して強調するのは、社会保障システムとはけっして国家のみが行うものではなく社会の中に深く埋め込まれた制度の全体であるということ、そしてその制度は支出規模などによって単純に比較されるべきものではないということです。それぞれの国の制度はその国固有の歴史的経緯を反映する形で複雑に形成されており、他の国の制度を単純にモデルにして改革を行ってもうまくはいかないだろうという本書のメッセージは、わが国の社会保障システムのあり方を考える意味でも重要な示唆を与えてくれることでしょう。
―格差社会研究の金字塔―
大竹文雄著 A5判 3360円(税込) 日本経済新聞社
長い不況を経て、日本はもはや「一億総中流」社会ではなく、勝ち組と負け組に二極分化した格差社会に転換したといわれる。本当だろうか。本書はこの“パズル”を丹念なデータ検証作業と緻密な分析を駆使して解いていく。
まるで推理小説の謎解きのように、著者は一つひとつの対象を丁寧に調べていく。その結果、高齢化と単身・二人世帯の増加がもたらした統計数字上の見せかけで、学歴格差、同一年齢内の格差、企業規模間の格差は必ずしも拡大していないことがわかった。
ではなぜ多くの人が、格差が拡がったと感じているのか。著者は「現実の格差」と「格差意識」とのギャップに着目し、行動経済学という新しい手法を用たり、ITと格差の関係など新しいテーマにも目配りをしながら、多くの刮目すべき解答を導き出している。
専門書ではあるが、平易でわかりやすい説明も好感され、ベスト経済書ランク上位を独占、本書一冊で主要経済賞三冠を達成するなど、高い評価を得ており、今後格差社会研究を志す人にとって必読のロングセラーとなるだろう。
―子への失望から解放されるために―
ジェーン・アダムズ著 堀内久美子訳 四六判 1680円(税込) 創元社( この本のページ )
親離れできない子ども、子離れできない大人。ニートの問題のみならず、密着した親子関係が問題を深刻にし、苦しみを深めていることがある。ひきこもり、薬物・アルコール依存、摂食障害…「なぜわが子が…」という気持ちに苛まれ、心の奥底にある子どもへの「失望」を認めざるを得ない親は、実は多いのかもしれない。
しかし、本著は親たちのその育て方を追及するものでは決してない。どんな親も精一杯のことをしてきたはず。そして、子どもの問題は自分の問題かもしれないと悩む親たちに、それは親の問題ではないこと、そして子どもと縁を切るのではなく「子どもの問題」から手を引き、他の誰でもない親自身の人生を前向きに生きていくようメッセージを投げかけている。
「こんな本に出会いたかったという一冊でした。アメリカの実態にも驚きました。成人した子どもとのかかわりについて悩んでいる多くの親たちに読んでもらいたいです」という親世代からの声も。
わが子が期待はずれの大人になってしまったとき、それでも、親も子どもも、きっと幸せになれる。
―少子化の真実を知る―
樋口美雄+財務総研著 A5判 3465円(税込) 日本評論社( この本のページ )
本書のサブタイトルは、「2つの神話と1つの真実」です。ここでいう神話と真実とはもちろん、少子化の原因についてですが、では、いったい何が神話で、何が真実なのでしょうか。本書では、以下のように紹介されています。
まず、神話とは、「働く女性が増えたことが、出生率低下の原因であ」り、また「女性が就業しやすい環境を整備するには、企業の競争力が低下してしまう」と認識されていることです。そして真実とは、「出生率の低下は、社会にとって与件ではなく、家族政策によって対応しうる」ということです。
本当の少子化の要因とは、非婚化・晩婚化などに加え、雇用環境の厳しさや所得の低下が出生率を引き下げていることにあります。子育て環境を整えることもさることながら、少子化を今後の日本経済の危機だと考えるならば、男女の働き方を是正し、それに加え、雇用・所得環境を改善して将来の不安を和らげるものにしなければならないと編著者は語ります。
少子化について、新たな視点が生まれる一冊です。
―アンチ即戦力主義!―
玄田有史著 四六判 2415円(税込) NTT出版( この本のページ )
著者の玄田有史氏はこう語る。「自戒を込めて言うのだが、学者や研究者と呼ばれる人たちのメッセージは、どうしても専門的、抽象的になりがちだ。だからこそ社会に原因があって、その状況を変えることがけっして簡単ではなかったとしても、それでも若者が自分で自分を守るためにできること、状況を変えるために必要なことを、可能なかぎり具体的に発言してきたつもりだ。」
即戦力、コミュニケーション能力、自己実現、過重労働……。大人たちが作り出した過剰なプレッシャーによって翻弄される若者たち。働くことに疲弊する若者と働けない自分に絶望する若者を、理解不能で弱い存在として排除することなく、大人たちが彼(彼女)らの就業と自立のためにできることとは何か。
企業の本音、支援現場の声、豊富な最新データを総合し、わかりやすい言葉で説いた本音の「現代若者論」。親や家族、教師や就職指導の関係者、企業人など、これから働こうとする若者に向きあう大人が知っておくべきことの全てがここにある。重版出来!
―ただ「正社員」として働けばいいのか?―
四六判 2100円(税込) ミネルヴァ書房
ここ数年、若者の「しごと観」が物議を醸している。200万人を超えるフリーター、85万人と試算される若年無業者、新卒者の3年以内の離職率増加は著しく、働き方の多様化も進む。
本書ではそのような現状に、労働問題屈指の論客が「若者たちが働き続けられる職場・職業を用意する営みが今すぐに始められなければならない」と警鐘を鳴らす。
今時の若者は堪え性がない、あるいは無気力か? いや、たいてい、彼らは学生時代のアルバイトでも学業を顧みないほど熱心に働き、就職後は企業からのシビアな要請に過剰なほど適応しようとする。若者労働に関する書でも現場での彼らのいいかげんさを伝える情報は少ないだろう。にもかかわらず、多くの若者がこの仕事・職場でなら頑張れるという意欲や展望をなかなかもてずにいる。
問題視されるフリーター、ニート、失業者は、いま大企業の正社員として働く若者にさえ「明日の自分」かもしれないと感じさせるまでに身近な存在である。著者は、そんな彼らの声に真摯に耳を傾け、問題の本質を見据えている。
08.04.21 ラテンアメリカは世界を変える!
08.03.21 お父さんのための「自立」支援講座
08.02.21 受賞図書!
08.01.21 家族って何?
07.12.21 地図と年表―不思議に満ちた世界
07.11.21 お父さんからの本の贈り物
07.10.21 明治―近代日本の出発点
07.09.21 もうひとつの古代ローマ
07.08.21 幽霊・お化け・妖怪の本
07.07.21 新ネットワークが社会を変える!
07.06.21 電車に乗って―書を持って、旅に出よう!
07.05.21 プロになる!
07.04.21 ぼくらの科学 生命 宇宙 数学
07.03.21 文章読本 愛と涙と感動を文字に
07.02.21 『それってどうなの?』
07.01.21 最近わたし疲れてます。
06.12.21 もっと笑いを! 大入り満員 大繁盛
06.11.21 ことばとともに味わう、写真の本。
06.10.21 となりのイスラーム ムスリムのありのままを知る
06.09.21 『1968年』の変革は、今どのような意味をもつのか
06.08.21 ペットと暮らして気づいた人生の意味… ペットと暮らす―愛すべきペットのすべて―
06.07.21 昭和と平成の歴史的結節、そして現在 近代天皇制を問い直す―その来し方・行く末
06.06.21 「下流」とは誰か―日本を蝕む格差社会
06.05.21やったぶんだけ深く楽しめます。何歳からでも遅くない。アート・学問への誘い
06.04.21身体と文化が交差する地点 性(セックス)とは何か 禁忌と好色
06.03.21旅大全―出会いと発見の宝庫
06.02.21“子どもたちの世界”に何が…
06.01.21現代に生きる和のこころ、伝統のわざ
05.12.21もうひとつの自伝・評伝
05.11.21大人のための絵本と童話
05.10.21「老い」をどう生きるか どう支えるか
05.09.21こだわりの食と酒と…
05.08.21動物のことをもっと知りたい
05.07.21東アジアの過去、現在と未来
05.06.21ビジネスの倫理〜会社は誰のものか?
05.05.21頁をめくれば家が建つ 理想の家
05.04.21戦後60年の人・暮らしとその精神
05.03.21躓いたって、叩かれたって、私の人生
05.02.21身近なナショナリズム
05.01.21散歩大全
04.12.21文化系のための科学入門
04.11.21キリスト教文化の謎と魅力
04.10.21環境の過去・現在・未来を考える
04.09.21家族とことばを交わしていますか 子どもも親も、元気になる本
04.08.21未知の帝国アメリカ
04.07.21昭和という時代を知る
04.06.21手から手へ伝承したい〈手仕事〉の世界
04.05.21不思議、おもしろ、驚き! おもしろ事典
04.04.21いま『食』の現在を読む
04.03.21生きる力としての宗教
04.02.21変貌するボランティアと福祉制度
04.01.21仕事と夢とプライドの調和
03.12.21私の世界理解元年
03.11.21絵と図の力――情報と解説の魅力
03.10.21定年前/定年後 定年してからが面白い!
03.09.21環境立国、環境経営ニッポン
03.08.21子供が自分自身を確立するとき こころとからだの「闇」からの脱出
03.07.21テロ、イラク戦争、有事法制…平和への道につなげたい
03.06.21「江戸開府400年」を読む
03.05.21ことばの世界を探る 日本語と時を過ごす…
03.04.21生き生きと生きるために
03.03.21おとなのための総合学習
03.02.21再生の叡智結集!
03.01.21凛とした精神の結晶
02.12.21伝承すべきこと、変わるべきこと
02.11.21素敵なあしたそして夢を
02.10.21web化一周年記念企画 いま、専門書・学術書がおもしろい! その装丁、その独自の世界
02.09.21一度限りの大切な人生
02.08.21傷ついた地球の未来は…
02.07.21もっと知りたい隣の国―韓国
02.06.21歴史に誘われて
02.05.21現実を見極め、錯覚からの脱出
02.04.21知恵と勇気を与える一冊
02.03.21学校が良くなる、教育が変わる
02.02.21新しいアジア像の創造
02.01.21この一冊から始めてみませんか
01.12.21富は日本人を豊かにしたか
01.11.21クリスマスに贈りたい本
01.09.21限りなく愛するとは…最も個人的な心の世界へ
01.08.21ゆっくりと日本を考えよう