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―すべての親・教育者必読の書!―
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ダナ・カストロ著 金塚貞文訳四六判 1890円(税込)作品社
子どもによる驚くような凶悪事件や自殺が続発しています。「人を壊してみたかった」という少年の言葉に象徴されるように、人を殺す、人が死ぬということの意味をまったく理解していないがゆえの犯罪と言えるものです。子どもたちは日常生活から「現実の死」が遠ざけられ隠され、「死」とはどんなことなのかを理解する機会が奪われている一方で、テレビ・マンガ・テレビゲーム等では人形の首をひねるがごとく安易な「空想の死」が大量に描かれ、死はいつでも「リセット」できるゲームのような感覚で捉えられています。
では実際に、私たちは子どもたちに、「死」という難問をどのように教えていったらいいのでしょうか? この問題に初めて答えたのが本書です。著者はフランスの臨床心理学者であり、多数の子どもや親へのカウンセリングをもとに本書をまとめました。乳幼児期から青年までの成長段階に応じて、一緒に「死とは何か?」を考え、子どもたちから失われた 現実の死と生 の意味を具体的に教えるための実践的ガイドです。
「解説」小児精神科医・奥山眞紀子
―必ず突き当たる壁に親ができることは?―
海津敦子著四六判 1470円(税込)日本評論社
二〇〇七年度から、文科省が実施する 特別支援教育 は、どのような対応を求めているのか大変わかりづらく、現場は混乱し、親・教師・自治体関係者らは、不安な状況にさらされています。
本書は、実際に遅れのある子をもつ著者が、昨春就学させた経験をもとに、子どものニーズを優先しながら、決して無理することなく、どんなことをポイントにおいて学校選びをしたらよいか――行政や学校現場の方たちとの関わり方や、就学判定を受けた後の対応の仕方など、具体的かつ前向きに実行できるよう、書かれています。
さらに、実際に自治体窓口から配布される面接票や知能検査票、著者が実際に教育委員会へ納得のいく就学ができるよう要請した手紙や、保育園・養護学校が共同で作成したサポートブックなど、資料も盛りだくさんな、 使える 本になっています。著者が一時期過ごしたアメリカでの取り組みについても触れられており、福祉行政や親の意識のギャップも痛感させられます。他人まかせにすることなく、まず親が第一歩を踏み出すために。
―コミュニティの安全をどう確保するか―
G・L・ケリングほか著 小宮信夫監訳A5判 2415円(税込)文化書房博文社
本書が論じている「割れ窓理論」は、米国ニューヨーク市の治安回復において大きな役割を果たしたと言われていることから、日本でもその概要が紹介され、様々な治安対策において参考とされてきている。しかし、本書が提唱する治安対策戦略は、単に軽微な違反行為の放置が大きな治安の悪化につながるという考え方に基づいて軽微な違反行為への対処を強調するだけではない。コミュニティの秩序回復による犯罪防止といった発想や各機関相互間の連携・コミュニティとの協力の必要性などをも含んだ広範な戦略である。
治安回復を軌道に乗せんとする本年にこのような日本語訳が世に出され、「割れ窓理論」の詳細や本書で論じられている理念が広く紹介されることは、まさに時機をとらえたものであり、我が国における治安対策に少なからぬ貢献をすることとなるであろう。日本の治安に関心を持つ多くの人に本書を手にとっていただき、日本が誇った治安の復活に思いを致していただきたい。必ずやそこに曙光を見出すことができるものと考える。(推薦のことばから)
―子供の生命・人格の尊厳性―
市川隆一郎著四六判 1890円(税込)相模書房
一九八一年より長年にわたり時事通信社発行の「厚生福祉」のコラム欄に掲載してきたエッセイ300篇をまとめたものです。
* *
子供たちに対する殺人、傷害、暴行などの凶悪事件が多数発生していたにもかかわらず、国も地方自治体も注意を喚起するだけでなんら効果的な対策を講じてこなかった。平成一五年夏に起きた長崎市の四歳男児誘拐殺人事件の加害者である一二歳の少年に対し、長崎家裁は、親子関係が非行に与えた影響は大きい、また、幼稚園当時からの特異行動に対する適切な指導に欠けた、と家庭・学校の両者の対応の問題点を指摘した。
この長崎家裁の決定は、この国が子供の生命・人格の尊厳性を大切にしていない根源的な問題をもっていることを指摘したもので、敬服に値するものである。四歳の駿君の死は、つぎのことを雄弁に語っている。国、地方公共団体、親、教師、地域社会の人々は、掛け声だけではなく具体的な援助を通してボクたち子供の生命・人格を真剣に守り育てる責めを果たしてほしいと。〈「序文」より抜粋〉
―「幸せな家族」にたどりつけるか―
山田昌弘著四六判 1995円(税込)有斐閣
『パラサイト・シングルの時代』『希望格差社会』の著者が、様々なデータを駆使しながら、現在の家族の姿を明らかにする力作。
「豊かさ」が憧れであり、目標であった高度成長期までの日本。「豊かな家族生活」を送れるようになれば、幸せな家族になれると誰もが思っていた。そして誰もがめざし、人並みに努力すれば実現できる「戦後家族モデル」があった。それは「夫は仕事、妻は家事・育児で豊かな家族生活をめざす」という理想。
しかしある程度の豊かさを実現した日本社会は今、「幸せな家族」にたどり着いているだろうか。いやむしろ、個人も社会も、家族とどう付き合えばいいのかわからなくなっている、と著者はいう。
さらに現在、グローバル化と個人化により、家族の二極化が進んでいる。豊かささえ手に入らず、かつての「戦後家族モデル」を維持できなくなっている家族。「戦後家族モデル」にこだわるあまり、家族をつくれなくなっている若者。新たな理想モデルを追究する人たち。人口減少社会の今、改めて家族とは何かを考える本。
―少年が生きにくい世の中―
D・キンドロン、M・トンプソン著 湯河京子=訳四六判 2100円(税込)草思社
一九九八年に高校での銃乱射事件があって、アメリカでも少年犯罪の多発が注目されている。この本はそんな情勢をふまえて、男子校でカウンセラーをつとめる二人の心理学者が少年特有の問題に焦点をあてて描いた「少年の育て方」といった内容の本である。
現代社会のようにストレスの強い社会では、特に少年が一人前になるのが難しいという側面がある。少年はコミュニケーション能力で女性に劣り、ちょっとしたことでつまずいて、ひきこもりや非行、暴力と言う極端な形にはしりやすい。押し黙り、怒りを抱えている少年が多いのだ。
著者たちはさまざまな事例をあげながら、少年たちの胸を開かせる過程を描いている。とくに「エモーショナル・リテラシー」(感情読解能力)という言葉がキーワードとして使われる。自分の感情を他人に伝える能力、他人の感情を読み取る能力のことである。暴力をふるう前に、言葉をつかってものごとに対処する力を育てることが必要だと著者は力説している。現代の子育てや教育に役立つ示唆に満ちた良書である。
―「心」を育てる大切さを説く!―
林部敬吉著 西村見地子絵四六判 1995円(税込)酒井書店育英堂
子どもは、愛する「心」を育てる機会を与えられさえすれば、他者を愛し、信頼し、そして自分も愛し、信頼できるように育つ。愛する能力を学ぶ機会を奪われ、叩かれ、安全と安心を与えられなければ、他者を敵視し、不信を抱き、攻撃し、そして自分をも愛せなくなるという。
大学で、30年にわたって「心理学」「人間論」「欲求と行動」などを講義してきた著者が、近ごろ頻繁に起きる、年少者による殺人、子どもを対象にした性犯罪、実の親による児童虐待などの事件や、子どもの引きこもり・不登校・非行、あるいは性同一性障害、同性愛といった問題は、育ってきた環境が引き起こす「心」の問題であるととらえ、人間としての「心」を育てる大切さを説いている。
人間の心は、広大で深くとらえどころがないと考えられていたが、現代の心理学では高次の心の働きにまで踏み込むことができる。娘の質問に父が応え解説する対話形式で、「愛」「性と性行動」「欲求」「攻撃性」など、人間の「心」のしくみと働きをわかりやすく解説する。
―感情の発達の視点から「きれる」子を理解―
大河原美以著A5判 2310円(税込)金子書房( この本のページ )
いま、小学校の教室で、友だちとのちょっとしたトラブルで衝動的に暴力をふるったり、教師に叱られて暴言を吐いたりする子どもが見られる。本書は、このような、「怒り」に支配されてしまう子どもたちの感情の発達に目を向け、大人がどのようにかかわればよいかを具体的に提示する。
子どもが「怒り」などのネガティヴな感情を表出すると、親は不安になり、子どもに「愛せない」というメッセージを送ってしまう。すると子どもは、ネガティヴな感情をないものとして、他者と共有できないまま成長する。そして、思春期になると何かのきっかけでそれが暴発してしまう。
また、学校や家庭で問題を解決しようと子どもにかかわっていることが、逆に問題を増幅させていることがある。そのシステムを改善することが必要になる。本書は、シナリオの形で、学級場面の対応事例を提供する。教師の研修会では、実際にこれを使ってロールプレイをして、理解を深めることができる。
子どもの心を育む教師と親に、ぜひ読んでいただきたい一冊。
―緊急を要する性虐待への積極的アプローチ―
石川瞭子著四六判 2520円(税込)誠信書房
ある日を境に、教室で奇妙な行動をとる女子が居たら、教師はどのように行動するべきか。レイプの被害を受けた女子やその家族に対し、教育機関や地域社会はどう対応するべきか。買春の被害に遭う可能性のある生徒に、教師はどのように接するべきだろうか。
著者は、性虐待・性の搾取を受けた子どもへの援助を行い、数多くの事例を扱ってきた臨床心理士である。臨床の現場から生まれた虐待の類型と被害女子の行動の類型は、子どもの小さな異変を見抜く手助けになり、性虐待の早期発見と防止に役立つだろう。
本書の臨床例から見えてくるのは、子どもに居場所を与える役目を担っている、私たち大人同士の協力の重要性である。家族という子どもにとっての唯一の砦が崩れるとき、援助できる立場の者が互いに手をこまねいてしまえば、それはケアもままならない重大な被害に発展する。
この本は、日常生活のなかにひそむ病理と危険性を直視し、教育関係者もタブー視することの多い性虐待への積極的なアプローチを提唱する。
―ネット、ケータイ文化が子どもを変えた―
今 一生著A5判 1575円(税込)学事出版
「良い子」の振る舞いを見せても、大人たちとの関係に「自分の居場所」を感じることができない子どもたち。「どうせ分かってもらえない」と社会とかかわることをあきらめた「脱社会化」した子どもたち。
そんな子どもたちは「自分の居場所」を求めてどこへ向かうのか……。
ケータイ、メール、BBS等で交流を深め、また実際にクラブに足を運ぶなどして取材を重ねてきた著者が語る、子どもたちの生の声。
リストカット、援助交際、プチ家出、ネット心中、薬物依存、いじめ……自らの中に苦しみを抱えながらも、「世間体」や「良識」というウソでごまかそうとする大人たちに不信感を募らせた彼らは、相通じる仲間や「居場所」を繁華街やインターネットの世界に探し、自分たちの リアル を見つけ出そうとする。
「リストカットは止めなさい」 「手首なんか切っちゃダメ」
そう言われても切ることを止めなかった、その理由が分かります。
―青木和雄のカウンセリングファイル―
青木和雄著四六判 1365円(税込)金の星社( この本のページ )
1997年、児童書として出版した『ハッピーバースデー 命かがやく瞬間』(青木和雄・作 加藤美紀・画)は、現在も増刷を重ねるロングセラーです。刊行当初より多くの子どもたちから感想や手紙が寄せられ、その反響は、大人の読者へ広がっていきました。子どもたちの物語の内容もさることながら、子どもが「この本読んでみて」と薦める行為そのものが、大人へのメッセージになったのでしょう。特に母親、教師の方たちから多くの手紙や電話をいただきました。自らの虐待体験を語る母親、教育現場での苦労を綴る教師…。そんな反響に応え、一般向けに著したのが、本書です。教育カウンセリングの中から、児童虐待、いじめ、少年犯罪などの5つのケースを取り上げ、深刻化する子どもの心の問題を丁寧に浮き彫りにしました。子どもたちを取り巻く環境が激変している今だからこそ、もう一度それを作り上げていく大人の責任を考えてみたい。著者の想いは昨年、大きな話題を呼んだ文芸書版『ハッピーバースデー』へと繋がり、更に広がっています。
―子どもと学校に関心のあるすべての人に―
河合隼雄著四六判 1575円(税込)潮出版社
本書は「いじめ」と「不登校」をテーマにしている。凶悪な少年犯罪が起こると、とかくその事件の特異性に目を奪われがちだが、著者は「犯罪は社会の影の部分であって、影の側から見た社会の姿を浮き彫りにする」のだと説く。そして、いまや子どもの世界に広くまん延してしまったいじめや不登校といった問題についても、短絡的に「根絶」や「撲滅」を叫ぶだけでは、むしろ問題の本質である「社会の影の部分」を見逃してしまうと警鐘を鳴らす。
心理学者である著者は、こうした子どもたちが抱える問題の中に日本社会のゆがみや、日本人特有の精神構造を見抜きつつ、今こそ日本人の意識革命、生き方革命のチャンスだと訴える。
例えばいまの学校では「教育」といえばすぐに「教」えることにこだわり、子どもの心の問題に対しても同じ態度で臨んでしまう。
しかし、とりわけ心の教育においては「育」てることに重点を置くべきだとする著者の考えは、われわれ大人の側が従来の思考パターンを切り替える上での、ひとつのヒントとなるに違いない。
―子どもの安全をまもるテキスト―
安藤由紀監修A5判変型 500円(税込)岩崎書店( この本のページ )
残念なことですが子どもをねらった卑劣な犯罪があとを絶ちません。いま幼い子をもつ親の最大の関心事は、我が子の安全といってよいでしょう。しかし「よく注意してね!」「気をつけなさいよ!」の声かけでは、子どもたちは何に注意し、どう気をつけたらよいのか判りません。
この小さな本は、そんな子どもたちに、危険を避けながら楽しく行動してもらいたいと願ってつくった安全のためのテキストです。
内容は具体的です。
1子ども自身の危険の認識度や悪い人は見かけで判断できないことを、クイズを使って知らせます。2近づいてはいけない場所、道や施設の利用の方法などを具体的に解説。3留守番しているときや電話への応対の仕方。4危険を感じたらどう対処するか、防犯ブザーの使い方などをアドバイス。
イラストもかわいらしく親しみやすいと好評です。ぜひ親子でいっしょに読んで、子ども一人ひとりの環境や個性にあった対処法をさがしてもらいたいと思っています。
―自分で自分を守れる子どもに!―
嶋崎政男監修 すみもとななみ絵AB判 1470円(税込)あかね書房
子どもたちが、犯罪に巻き込まれることが増えている現在、子ども自身が自分を守る方法や考え方を、低学年のうちから教える必要があります。
本書は、子どもたちが、犯罪などの被害に対して、自分自身を守るための知識と自信を得ることができる絵本シリーズ『じぶんでじぶんをまもろう』の第1巻で、誘拐・連れ去りがテーマ。(2巻は「いじめ」、3巻は「性暴力・虐待」について扱っています。)
「お母さんが事故にあって病院に運ばれたから車に乗って」と、突然知らない大人に言われたら…など、実際に「誘拐・連れ去り」に使われている手口の事例と、それに対してどう考え、どう行動すればよいかということを、絵と文で紹介しながら、子どもたちにわかりやすく伝えます。また「ちいき安全マップ」の作り方や、緊急時に誰に連絡したらいいかなど、具体策のページもついています。
学校での安全教育に役立つのはもちろん、ご家庭でも、お母さんと一緒に読みながら「こうすれば自分を守れるんだ」と力がわいてくる絵本です。
―いま、保健室は―
秋葉昌樹A5判 4935円(税込)東洋館出版社
保健室は、ずいぶん様変わりした。心の問題を抱えた生徒のオアシスとなり、駆け込み寺にもなっている。そうした中、少なからぬ養護教諭が、悩みを抱え来室する生徒への対処を模索している現実もある。この保健室における養護教諭と生徒との会話、やりとり、ふるまいには、どのような特徴があるのだろうか。
例えば「対応の順番」の問題がある。保健室は、心理的な問題だけでなく、ケガや病気など身体的なトラブルなど、様々なニーズをもった生徒が同時に来室することも多い。生徒に不平等感を与えず、どのように対応していけばよいのだろうか。
著者は、実際の中学校の保健室に調査に入り、会話やふるまいの録音・録画を行い、具体的なデータを収集し分析した。
そこで必要とされていたのは、マニュアル知といわれる教育技術ではなく、経験に裏打ちされた臨床知と言われるものである。そしてそこに描かれるのは、保健室の日常風景であり、生徒の悩みの姿であり、保健室のもつ機能や意味そのものであった。
―「からだ」から少年犯罪に迫る―
瀬口豊廣著B6判 1300円(税込)農山漁村文化協会
あとをたたないいじめや少年犯罪。大きな事件が起るたびに、少年法改正といった公権力による威圧、家庭や学校でのしつけや道徳教育の強化といった議論が巻き起こる。著者はそれを「観念的な対症療法」にすぎないと一蹴する。
著者は、からだと脳(心)の関係から少年犯罪の本質に迫っている。
「安定した情緒は生理が土台となって培われる」ものであり、「脳(心、意識)は脳(中枢神経)だけで機能できるものではない。からだ(抹消神経)との刺激のやり取りの中で成立していく」と主張する。現代社会では効率が最優先にされ、利便性や快適さが追究され、衣食住遊という基本的な暮らしの中でからだを使うことが少なくなり、あるいはその使われ方が変質した。そこには健全な心や意識が育つ前提が失われ、それが少年犯罪の奥深い原因になっていると指摘し、その解決の方向性を提起している。
推薦=かこさとし氏(科学絵本作家)、解説=小原秀雄氏(女子栄養大学名誉教授)
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