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―本当の国際協力とは何か―
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山本敏晴著 四六判 1470円(税込) 白水社
西アフリカにあるシエラレオネ共和国という国をご存じだろうか。長期にわたる内戦のため、この国の子どもは五歳までに三分の一が死んでしまう。平均寿命も日本人のわずか三分の一である。国連やWHOからつねに注目されている、まぎれもなく世界最悪の医療事情にある国だ。
著者は世界的な医療援助団体である「国境なき医師団」の要請でこの国に派遣され、病院建設から日々の診療にいたるまで献身的に活動した。本書はその感動的な奮闘記であるが、医師団の人々が欠点もさらけ出しながら働く姿をありのままに描き、読みやすくユーモラスな読み物となっている。
そしてここには、「自己満足ではない、本当の国際協力とは何か」を真摯に考え続けた著者の解答がある。「身辺の雑事にかまけ、忘れていた世界の広さ、多様性にあらためて思いを致すことが出来ました。自分は何が出来るのか、考え始めるに至りました」という一読者からの投書が、この本の内容を雄弁に語っているだろう。
写真多数収録。子供たちの笑顔が印象的だ。
―もはや世界はひとつではない―
ウィリアム・F・フィッシャー+トーマス・ポニア編 加藤哲郎監修 四六判 2625円(税込) 日本経済評論社
日本人外交官二人が殺害され、自衛隊の年内イラク派遣が微妙になってきている。ブッシュ・アメリカに盲従する小泉・日本は脳死状態に陥った。
この泥沼化する戦争へのグローバルな抵抗運動が「多様な運動体によるひとつの運動」「多様なネットワークによるひとつのネットワーク」と特徴づけられる「世界社会フォーラム」である。「世界経済フォーラム(通称「ダボス会議」。世界の多国籍企業経営者、有力政治家、著名エコノミストが一堂に集い、グローバルな政治経済について討議する社交場)に対抗して二〇〇一年ブラジルのポルトアレグロで開催された世界社会フォーラムは民衆の立場からグローバリゼーションのもたらす問題群を考える社会運動であり、毎年飛躍的に発展している。
本書はこの運動の記録であり、『帝国』の共著者ネグリ=ハートが序文を寄せ、国際投機、多国籍化・教育、暴力・差別・人権などありとあらゆる分野にわたり新たな提言を行う。
もうひとつの世界は可能だ。
―食卓からイスラムと西洋の接点を読み解く―
石毛直道監修 鈴木董著 A5判 3200円(税込) 農山漁村文化協会( この本のページ )
いま世界の耳目を集めるイラクの隣国、アジアとヨーロッパを結ぶ地、東西文化の結節点に位置するトルコ。日本人には遠い存在と思われがちなトルコだが、「台所と食卓から世界を読み解く」ことをめざして編集された本書を読むと、トルコ観は一変する。
トルコほど歴史の重みを感じさせる国家も少ない。ビザンツ(東ローマ帝国)とオスマンという大帝国の遺産を受け継いでいるのが現代のトルコなのだ。
それゆえ食材の供給圏は三大陸とその海洋に及ぶ広大なもの。調味料・香辛料、前菜とサラダ、卵料理とスープ、ケバブとキョフテ(肉団子)と魚料理、パンとピラフとパスタ、野菜料理、どれをとってもトルコ料理の世界は豊かだ。
さらに、イスラムの戒律としての酒なき世界では、甘味の種類が圧倒的に多く、飲み物はコーヒーと茶を筆頭に宮廷風健康飲み物、馬乳酒などバラエティーに富む。
本書を読めばフランス料理、中国料理と並ぶ世界三大料理の一つトルコ料理がよりいっそうおいしくなり、トルコという国の理解が深まるにちがいない。
―Imagine all the people…―
鈴木克義著 四六判変型 1890円(税込) 三修社( この本のページ )
All men are created equal(すべての人間は平等である)。アメリカ合衆国の「独立宣言」の精神は清々しいまでに理想的である。歴史的名スピーチに繰り返し登場するこの文句は自由と平等の理想を掲げ、世界との共生を呼びかけるアメリカ建国の志の象徴ともいえる。さて9・11米同時多発テロ以降は…。
前述のアメリカ合衆国「独立宣言」、キング牧師「私には夢がある」、第4回世界女性会議「北京宣言」、子どもの権利条約、オノ・ヨーコ「グレープフルーツ・ジュース」、テロ以降では、アメリカ13歳の少女の反戦スピーチ、アメリカ下院議員バーバラ・リーの報復戦争に反対する演説等…。
本書に収録されている過去から現在に至るまでの名スピーチ・名文のどれからも、自由と平和、男女同権といったユニバーサルな価値を世界が常に求めてきたという足跡を辿ることができるだろう。
他に、国際児童図書評議会創立50周年記念大会での皇后陛下のおことば、津田梅子「卒業生へ、塾長式辞」など。生きた時事英語の教材としても最適。
―チャイルド・ソルジャーの痛ましい現実―
アマドゥ・クルマ著 真島一郎訳 四六判 2520円(税込) 人文書院
「もうこの世には、父さんも母さんも兄さんも姉さんも、だれもいないっていうのに、自分がまだチビ助だったらいったいどうするよ?ひとが寄ってたかってたがいに喉を掻っ切ってるようないかれた野蛮な国に、かわいいチビ助がひとりぽっち残されたら、いったいそいつはどうすりゃいいのよ?」片手にテディベア、そしてもう片方の手にカラシニコフ銃を抱えた少年の奇怪な映像――そこに映されているものこそ、この世界のまぎれもない現実なのだ。冷戦後アフリカの最悪の紛争、リベリア・シエラレオネ両国の内戦(一九九一〜二〇〇二)において数万人の少年兵が生み出された。現代アフリカ文学史上もっとも神秘的な巨匠のひとりと目されてきた著者が、あえてその荘重な叙事詩的作風を曲げてなお、チャイルド・ソルジャーの「くそったれでいまいましい人生」を生きる痛ましい現実を、破格の文体で描き、泣き笑いに似たユーモアをこめて告発した問題作。二〇〇〇年度ルノドー賞と高校生のゴンクール賞を受賞。いま、そこにある世界から目をそらしてはならない!
―現代世界の理解をめざして―
佐藤次高=編集代表 A5判 各5040円(税込) 東京大学出版会
「イスラームのグローバル化」という事実から理解できることは何か――現代と伝統との関係を理解する歴史的アプローチ、中東・中央アジアをはじめ、東アジア・東南アジアからアフリカ・ヨーロッパに及ぶ地域間比較の手法を軸に国内外の第一線の研究者が総合的分析を展開する。世界をゆるがす重大事件の勃発を目の前にして、現代社会が最も必要とする研究分野を世界に先駆けて世に問う! 現代イスラーム世界の多様性を理解し、いま世界が直面する課題にむけて必読の書。
(1)イスラーム地域研究の可能性/(2)現代イスラーム思想と政治運動(以上既刊)(3)イスラーム地域の民衆運動と民主化(1月刊)/(4)比較史のアジア 所有・契約・市場・公正(2月刊)/(5)イスラーム地域の国家とナショナリズム 酒井啓子・臼杵陽編/(6)イスラームの性と文化 加藤博編/(7)イスラームの神秘主義と聖者信仰 赤堀雅幸・東長靖・堀川徹編/(8)記録と表象 史料が語るイスラーム世界 林佳世子・桝屋友子編/((5)巻以降二〇〇四年秋から刊行予定)
―国際政治理解にヒントを提供―
Joseph S.Nye, Jr.著 田中明彦・村田晃嗣訳 A5判 2730円(税込) 有斐閣
アラブ=イスラエル紛争や九・一一テロ事件などの地域・エスニック紛争やテロリズムは、なぜ起こるのだろう。また、このような紛争は今後も起こるのだろうか。
二〇世紀の二つの世界大戦や冷戦を経て、経済や環境の面で相互依存が進展し、脱国家的および国際的組織が増えてきた。こうして民主的価値が広まることで、新たな世界秩序が達成されるのだろうか。グローバリセーションや情報革命は、二一世紀の国際政治にどのような影響を与えるだろうか。
本書は、カーター政権で国務次官代理、クリントン政権で国防次官補を務め、日米安保の再定義を推し進めたジョセフ・ナイが、ハーヴァード大学での講義用に執筆した「国際政治」入門であり、全米の多くの大学で用いられ版を重ねている。複雑で混乱に満ちた二一世紀の「国際政治」をどのように考えればよいか。国際関係を学ぶ学生が自らの回答を作り上げうるように、理論と歴史の相互検証を通して分析の道具を提供する。[原書第4版]では、新たな理論的視点や国際政治上の新展開が、さらにふんだんに盛り込まれた。
―絵文字解読の最適入門書―
秋山慎一著 A5判 2940円(税込) 東京堂出版
本書で取りあげるヒエログリフという文字は、古代エジプトで使われた文字体系の意味であり、象形文字そのものです。
エジプトには、ご存知のとおり、多くの文化遺産があり、こうしたものに憧れを抱く人たちの中には「あの絵文字が読めたら」といった好奇心が湧いてくるのも自然の流れでしょう。
ヒエログリフは、古代エジプトで使われていた古典語を綴った文字体系なのですが、古代エジプト王国滅亡後、長い間忘れ去られていました。ですから、今日ではこの言語や文字を操る人もおらず、いわば死語に等しいわけです。
こうしたことが、ヒエログリフはおもしろそうだけど、少しとっつきにくいと思わせるかも知れません・本書は文法事項の全項目を網羅的に記述したものではありません。ヒエログリフに少しでも親しみ、楽しんでもらうために、できるだけ現実の銘文に即して基礎的文法事項の第一歩を記述したものです。(「まえがき」より)
本書では自分で書いて楽しみ、ヒエログリフの文字を解読することによって古代からのメッセージを読みとれます。
―世界へ出ていく若者たちへ―
緒方貞子著 四六判 1680円(税込) 草思社
この本は、先に文化勲章を受章した緒方貞子氏が、国連難民高等弁務官時代の仕事について綴った本である。
この本を読んでまず思うのは「なんとすごい日本人が現れたのか」ということである。その行動力、リーダーシップなど、どれをとってもこれまでの日本人を越えているのである。
第一部は、著者が難民高等弁務官に就任して間もない頃の「ジュネーブ忙中日記」だが、これだけ読んでも、著者の仕事ぶりがわかる。今日はアフリカに行くかと思うと、明日はユーゴに飛ぶ。そこで難問に立ち向かい、著者は驚くべき行動力で難問を解決していく。そして、少し時間が空くとテニスに興じ、フランス語のレッスンに励む。
緒方氏が高等弁務官としてめざしたのは、「一人でも多くの命を救う」ことだった。そのために常に現場に立つことをこころがけるのだ。
この本にはこうした著者のものの見方、生き方がいきいきと描かれている。これから世界へ出ていく若い世代に読んでほしい一冊。
―解説つき国際環境条約集の決定版―
編修代表 広部和也・臼杵知史 B6判 3675円(税込) 三省堂( この本のページ )
過去30年の間に、地球環境の保護や保全を目的とする国際法、とくに条約の数は驚くべき早さで増加している。現在、その数は900を越えるといわれる。これらの条約が、既存の国際慣習法とともに、国家間の権利義務関係を規律する国際法の重要な一分野を成すものであることは疑いない。
この条約集は、それらの多数国間条約を中心に、大学または大学院の国際環境法の学習に際して、また、環境問題に関心のある方がたに必要と考えられる文書を選択して収録するものである。ここに収録する条約等はおのずと限られるが、可能な限り新しい条約を取り入れながら、利用頻度の高いものを重視した。同時に『解説・条約集』の姉妹版という位置づけから、本書では、条約等のテキストのほかに、主要条約の成立事情や意義について簡略な説明を与え、重要と思われる関連項目についても解説を付することとした。さらに巻末には、学習上必要と考えられる国際環境判例および事件の要旨を追加し、読者の利用の便宜をはかった。
(「はしがき」より抜粋)
08.04.21 ラテンアメリカは世界を変える!
08.03.21 お父さんのための「自立」支援講座
08.02.21 受賞図書!
08.01.21 家族って何?
07.12.21 地図と年表―不思議に満ちた世界
07.11.21 お父さんからの本の贈り物
07.10.21 明治―近代日本の出発点
07.09.21 もうひとつの古代ローマ
07.08.21 幽霊・お化け・妖怪の本
07.07.21 新ネットワークが社会を変える!
07.06.21 電車に乗って―書を持って、旅に出よう!
07.05.21 プロになる!
07.04.21 ぼくらの科学 生命 宇宙 数学
07.03.21 文章読本 愛と涙と感動を文字に
07.02.21 『それってどうなの?』
07.01.21 最近わたし疲れてます。
06.12.21 もっと笑いを! 大入り満員 大繁盛
06.11.21 ことばとともに味わう、写真の本。
06.10.21 となりのイスラーム ムスリムのありのままを知る
06.09.21 『1968年』の変革は、今どのような意味をもつのか
06.08.21 ペットと暮らして気づいた人生の意味… ペットと暮らす―愛すべきペットのすべて―
06.07.21 昭和と平成の歴史的結節、そして現在 近代天皇制を問い直す―その来し方・行く末
06.06.21 「下流」とは誰か―日本を蝕む格差社会
06.05.21やったぶんだけ深く楽しめます。何歳からでも遅くない。アート・学問への誘い
06.04.21身体と文化が交差する地点 性(セックス)とは何か 禁忌と好色
06.03.21旅大全―出会いと発見の宝庫
06.02.21“子どもたちの世界”に何が…
06.01.21現代に生きる和のこころ、伝統のわざ
05.12.21もうひとつの自伝・評伝
05.11.21大人のための絵本と童話
05.10.21「老い」をどう生きるか どう支えるか
05.09.21こだわりの食と酒と…
05.08.21動物のことをもっと知りたい
05.07.21東アジアの過去、現在と未来
05.06.21ビジネスの倫理〜会社は誰のものか?
05.05.21頁をめくれば家が建つ 理想の家
05.04.21戦後60年の人・暮らしとその精神
05.03.21躓いたって、叩かれたって、私の人生
05.02.21身近なナショナリズム
05.01.21散歩大全
04.12.21文化系のための科学入門
04.11.21キリスト教文化の謎と魅力
04.10.21環境の過去・現在・未来を考える
04.09.21家族とことばを交わしていますか 子どもも親も、元気になる本
04.08.21未知の帝国アメリカ
04.07.21昭和という時代を知る
04.06.21手から手へ伝承したい〈手仕事〉の世界
04.05.21不思議、おもしろ、驚き! おもしろ事典
04.04.21いま『食』の現在を読む
04.03.21生きる力としての宗教
04.02.21変貌するボランティアと福祉制度
04.01.21仕事と夢とプライドの調和
03.12.21私の世界理解元年
03.11.21絵と図の力――情報と解説の魅力
03.10.21定年前/定年後 定年してからが面白い!
03.09.21環境立国、環境経営ニッポン
03.08.21子供が自分自身を確立するとき こころとからだの「闇」からの脱出
03.07.21テロ、イラク戦争、有事法制…平和への道につなげたい
03.06.21「江戸開府400年」を読む
03.05.21ことばの世界を探る 日本語と時を過ごす…
03.04.21生き生きと生きるために
03.03.21おとなのための総合学習
03.02.21再生の叡智結集!
03.01.21凛とした精神の結晶
02.12.21伝承すべきこと、変わるべきこと
02.11.21素敵なあしたそして夢を
02.10.21web化一周年記念企画 いま、専門書・学術書がおもしろい! その装丁、その独自の世界
02.09.21一度限りの大切な人生
02.08.21傷ついた地球の未来は…
02.07.21もっと知りたい隣の国―韓国
02.06.21歴史に誘われて
02.05.21現実を見極め、錯覚からの脱出
02.04.21知恵と勇気を与える一冊
02.03.21学校が良くなる、教育が変わる
02.02.21新しいアジア像の創造
02.01.21この一冊から始めてみませんか
01.12.21富は日本人を豊かにしたか
01.11.21クリスマスに贈りたい本
01.09.21限りなく愛するとは…最も個人的な心の世界へ
01.08.21ゆっくりと日本を考えよう