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―人はなぜ殺しあうのか―
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古藤 晃著 B6判 1680円(税込) 研究社出版( この本のページ )
日頃、テレビや新聞でパレスチナやインドとパキスタンの紛争のニュースに接しても、その要因などについてはなかなかわかりにくいものである。この本は世界43地域で繰り広げられている紛争の歴史的背景から具体的経緯、今後の見通しについて、コンパクトかつ正確に解き明かしている。非常に見やすい構成で、これ1冊で世界の動きが簡便に把握できる。
それぞれの紛争について、キーワードやキーパーソンを解説し、もっとくわしく知るための参考図書やウェブサイトのアドレスを紹介しており、役立つ。また、巻末には「世界の紛争に関するブックガイド」として、現在入手できる主な「紛争本」が短評付きで取り上げられている。
主な用語には、原語表記を併記してあるので、英字新聞・雑誌や海外ウェブサイトを見る際にも役立つ。巻末の固有名詞対照表、略語対照表も有用である。
北方領土、竹島、尖閣諸島といった日本が当事国である紛争も取り上げられており、今後の世界の中の日本の方向性を考えるためにも、ぜひ一読してもらいたい。
―歴史を物語のように読む―
フスト・ゴンサレス著 A5判 5985円(税込)
新教出版社
現在、英語圏の大学でキリスト教史の教科書として最も広く用いられている本書。その記述の明快さ、平易さ、歴史的・神学的視点の明確さのゆえにアメリカでは高い評価を受けてきた。著者はキリスト教の信仰と伝統に対する深い共感と確信、また明確な批判を込めてその歴史を、語るべき責任のある物語として提示する。
著者のゴンサレスは、歴史家としてだけではなく、現代を代表する神学者としてもよく知られ、ヒスパニック系アメリカ人のための援助プログラムも指導している。その歴史的視点には、先住民と移民、富裕層と貧困層、社会的強者と弱者の双方の立場を知り、亡命者や難民との交わりを積極的に保ち続けていることが反映されている。それゆえ本書は、文化的・社会的多元主義の時代を生きる多くの人々から支持され、教派を超えて幅広い共感を呼び続けてきた。
この上巻では、ネロ帝の迫害やコンスタンティヌスの回心、修道院活動、数々の神学論争を経て、中世、ルネサンスまでのキリスト教と国家の葛藤や重要人物の生涯などをコンパクトに織り上げた。
―指導者の人物像で綴る戦後政治―
保阪正康著 四六判 2520円(税込) 原書房( この本のページ )
政治家は、その時代だけに生きるものではない。過去と未来をつなぐ時代のベクトルの中に自分が生きていることを自覚しなければならない。歴史観に欠ける政治家の存在は、国民の不幸である。
本書は、昭和という時代に生きた政治家が、自著の中で何を語っているか、そこから私たちがくみ取るべきことは何かを探ろうとした書。それにより、破産した左翼の観念論を振り回して戦後史を裁断し続けた、マスコミや学界の論調のために、誤ったイメージを刷り込まれたままの、戦後政治史解釈の枠組の見直しを企図する。
鈴木貫太郎、吉田茂から、鳩山一郎、前尾繁三郎、石橋湛山、西尾末廣、河野一郎、岸信介、佐藤栄作、中曾根康弘等を経て野中広務、村山富市までの19人の政治指導者の自著を手掛かりに、それぞれの時代に果たした具体的な役割と理念とその限界を検証する。
失墜した政治の資質を高めるために、心ある政治家の自己錬磨に期待すると共に、国民の側にそのような政治家を育てるための、歴史に果たす政治家の責務を問う視点を提示する力作。
―なぜパレスチナで流血が繰り返されるのか―
エリアス・サンバー著、飯塚正人監修 B6判変型 1470円(税込) 創元社
あいつぐ自爆テロとイスラエルの侵攻。テレビ画面は凄惨な場面を繰り返し映し出す。しかしなぜ悲劇が起こり、解決の手がかりさえ見出せないのか納得のいく説明をしてはくれない。
本書の筆者は100年の間に繰り返された幾重もの「嘘」が問題の本質を覆い隠していると主張し、歴史を丹念にひも解くことで、虚構を告発していく。
たとえばよく言われる「ユダヤ教とイスラム1400年の闘い」の嘘がある。ところが19世紀以前にユダヤ教とイスラムが争うことはほとんどなかった。パレスチナの地はさらに特殊で、聖地を抱えたことでつねに外部からの干渉にさらされたがゆえに、イスラムとユダヤ人は結束し、むしろ親近感を抱いてきた。この関係が変るのは、ナチスをはじめヨーロッパで迫害されたユダヤ人が大挙押し寄せ、迫害とは無関係のイスラムの土地を奪ったからである…。
エリアス・サンバーは亡命パレスチナ人の歴史家で、「難民に関する多国間会議」のメンバーもつとめた。パレスチナ人内部の視点から、困難な和解の道を探る。
―なぜ女帝が生まれたのか―
高木きよ子著 B6判 1890円(税込) 大明堂
敬宮愛子内親王のご誕生で、最近また「女帝論」が取沙汰されるようになった。それは将来の皇位継承問題にかかわっている一方、男女同権に移行した現在、女帝が出てもいいのではないかという一般論をふまえている。
一般にあまり知られていないかもしれないが、日本の歴史は現在までに10代、8人の女帝を擁している。推古天皇や持統天皇はよく知られているが、ほかの天皇についてはあまり知らない人が多いのではないだろうか。「天皇」の称号に対して「女帝」という言葉は「栄華物語」に由来するらしい。
この10代は、33代推古天皇、35代皇極天皇、37代斉明天皇、41代持統天皇、43代元明天皇、44代元正天皇、46代孝謙天皇、48代称徳天皇、109代明正天皇、117代後桜町天皇である。このうち、皇極天皇と斉明天皇、孝謙天皇と称徳天皇はいずれも重祚である。
この重祚の例は歴代の中で2度しかない。しかも、そのいずれもが女帝なのである。なぜか。
女帝が生まれた背景、時代等をたどりつつ8人の女帝をえがく。
―最新の調査資料を集成した―
大塚初重・小林三郎編 B5判 15,750円(税込)
東京堂出版
「日本古墳大辞典」刊行から12年、加熱した経済活動に原因した大規模開発によって多くの古墳が調査され、その発掘調査報告書には多くの新データが盛り込まれた。また近年の特色であるが、各地で史跡の整備が活発となり、その整備にともなう学術調査によって重要な古墳の性格が明確になってきた。その中には、新発見のものもあるが、古くから知られていたが不明だった古墳の構造や副葬品が明らかになったものもある。大学や研究所の行う学術調査は数少ないとはいえ、依然各地の特色ある古墳の調査事例を着実に積み上げている。さらには、これまで想像するしかなかった豪族居館や港湾施設、大規模な祭祀関連遺跡や生産遺跡など各種の遺跡の内容が判明してきた。
本書には、このような状況をうけて、「日本古墳大辞典」以後の新発見および再調査によって新情報の加わった古墳、さらには各地の豪族居館、埴輪や須恵器などの窯をふくむ各種生産遺跡、土器編年の指標となる資料を出土した集落遺跡などの古墳時代遺跡を1850項目採り上げた。(編纂のことばより)
―世紀末から見えてくるもの―
原田勝正編 A5判 3990円(税込) 日本経済評論社
現代社会の問題はいま起こったことではなく、その萌芽は近代から現れているのではないだろうか。この視点から19世紀末に対象をあわせ、日本とアジアの関係を考えつつ歴史の流れをとらえ直したのが本書である。
視点の先にはもちろん明治政府の政策や知識人の言動もあるのだが、1地域や1企業の認識、一般に流行した俗曲なども検討しており、上からだけではなく、下からの動き、その相互のかかわりも追う。また、国内にあった唐人町、極東ロシアにあった黄色人種社会まで対象を広げ、いかにして日本型近代国家が形成され、「国民」の統合と隔離が進んでいったのか、国家と民族はどのように関係したのか、をテーマとしている。
9名の執筆者の専門分野は歴史学、社会学、文学、思想など多岐にわたっており、一見論文集のようでもある。だが、国民の統合と隔離には、さまざまな場面でさまざまな人々が関与していたのであり、その動きも一様ではなかった。この意味でも本書の学際的なアプローチは有効である。
―地域史料の保存と活用―
地方史研究協議会編 A5判 6510円(税込) 名著出版
独立行政法人通則法・個別法の成立によって、文化的歴史遺産を保存・研究する博物館・文書館など、多くの歴史系諸機関が独立行政法人化することになった。今後も、大学共同利用機関や大学・大学付属機関などの法人化も避けられない状況を迎えている。
高度経済成長期を経て、我々の社会は従来とは異なる経済的価値観と物質的豊かさを得たが、反面、社会の中に多くの歪みを生み出すこととなり、バブルの崩壊や財政の破綻状況を引き起した。そして、いち早く見直し対象とされたのが、文化面での諸政策だった。
このように、文化行政が変質していく過程で、文化的歴史的な史資料の保存や公開、活用等に対し今日の問題点を明らかにし、今後の地域の歴史史料を守り、これを活かすためのあり方について、多くの人々と議論を共有すべく、本書はシンポジウム「近年の文化行政―地域から新ビジョンを考える―」の報告をもとに、最近の状況を踏まえた研究成果と文化行政の基本問題、それに関連する法令・通達を精選して参考資料として付し、関係方々の便宜をはかる。
―近世日本の経験と英知を集大成―
山田龍雄・飯沼二郎・守田志郎・岡光夫・佐藤常雄・徳永光俊・江藤彰彦編 A5判〜B5判 揃435,098円(税込) 農山漁村文化協会
江戸時代の実学の華・農書を掘り下げて全72巻、別巻(索引)1という圧倒的なスケールで「日本農書全集」が4半世紀を要して完結した。
農法・栽培などに関する狭義の農書のほか、特産、農産加工、農事日誌、災害と復興、本草・救荒、農村振興など広義の農書をも幅広く収録し、江戸時代日本の経験と英知を集大成したものである。
原文と現代語による対訳、注記、解題がつき、誰もが江戸時代の知恵の数々を学ぶことができる。この出版に対し、真っ先に反応したのが近代化農業に行き詰まっていた農家だった。化学肥料や農薬を使わない先人の農法を学び、農業経営に生かしていったのだ。農家による購読により、発行部数平均6千部を維持したという。
本全集に対し、「環境を汚さない当時の農法を紹介して、現代の暮らしに大きな示唆を与えた」として、2002年、朝日新聞社の「明日への環境賞」が授与された。
記念の「出版ダイジェスト」特集号ご希望の方、農文協DG係まで
―歴史学の理論と方法と発展を問う―
エリック・ホブズボーム著 原 剛訳 四六判 4200円(税込) ミネルヴァ書房
過去50年間、歴史に携わってきたホブズボームが、その間に発表した歴史学と研究主題に関する考察を1冊にまとめたものである。
その考察は、第1に、社会と政治の両方における歴史の利用と悪用について述べ、また世界を理解することと、世界を作り変えることについて述べている。具体的にいうと、他の学科に対する、特に社会科学の諸科学に対する歴史学の価値を論じている。
第2に、本書の諸論文は、歴史家と、過去を学問的に研究する他の人たちとの間に起こってきたことに関するものである。そのなかには、歴史学の趨勢と流行への考察や批判的評価もあれば、ポストモダニズムと計量歴史学に関する論争への参加も含まれている。
歴史家は、出発点と終着点がどれほど遠く隔たっていても、確証された事実とフィクションとを、つまり証拠に基づいている歴史学的言説とそうでない言説とを区別するという、基本的で、かつ歴史家にとって中心的なことから出発しなければならない。本書は、このような歴史学の理論と方法と発展に関して読者に問いかけている。
08.04.21 ラテンアメリカは世界を変える!
08.03.21 お父さんのための「自立」支援講座
08.02.21 受賞図書!
08.01.21 家族って何?
07.12.21 地図と年表―不思議に満ちた世界
07.11.21 お父さんからの本の贈り物
07.10.21 明治―近代日本の出発点
07.09.21 もうひとつの古代ローマ
07.08.21 幽霊・お化け・妖怪の本
07.07.21 新ネットワークが社会を変える!
07.06.21 電車に乗って―書を持って、旅に出よう!
07.05.21 プロになる!
07.04.21 ぼくらの科学 生命 宇宙 数学
07.03.21 文章読本 愛と涙と感動を文字に
07.02.21 『それってどうなの?』
07.01.21 最近わたし疲れてます。
06.12.21 もっと笑いを! 大入り満員 大繁盛
06.11.21 ことばとともに味わう、写真の本。
06.10.21 となりのイスラーム ムスリムのありのままを知る
06.09.21 『1968年』の変革は、今どのような意味をもつのか
06.08.21 ペットと暮らして気づいた人生の意味… ペットと暮らす―愛すべきペットのすべて―
06.07.21 昭和と平成の歴史的結節、そして現在 近代天皇制を問い直す―その来し方・行く末
06.06.21 「下流」とは誰か―日本を蝕む格差社会
06.05.21やったぶんだけ深く楽しめます。何歳からでも遅くない。アート・学問への誘い
06.04.21身体と文化が交差する地点 性(セックス)とは何か 禁忌と好色
06.03.21旅大全―出会いと発見の宝庫
06.02.21“子どもたちの世界”に何が…
06.01.21現代に生きる和のこころ、伝統のわざ
05.12.21もうひとつの自伝・評伝
05.11.21大人のための絵本と童話
05.10.21「老い」をどう生きるか どう支えるか
05.09.21こだわりの食と酒と…
05.08.21動物のことをもっと知りたい
05.07.21東アジアの過去、現在と未来
05.06.21ビジネスの倫理〜会社は誰のものか?
05.05.21頁をめくれば家が建つ 理想の家
05.04.21戦後60年の人・暮らしとその精神
05.03.21躓いたって、叩かれたって、私の人生
05.02.21身近なナショナリズム
05.01.21散歩大全
04.12.21文化系のための科学入門
04.11.21キリスト教文化の謎と魅力
04.10.21環境の過去・現在・未来を考える
04.09.21家族とことばを交わしていますか 子どもも親も、元気になる本
04.08.21未知の帝国アメリカ
04.07.21昭和という時代を知る
04.06.21手から手へ伝承したい〈手仕事〉の世界
04.05.21不思議、おもしろ、驚き! おもしろ事典
04.04.21いま『食』の現在を読む
04.03.21生きる力としての宗教
04.02.21変貌するボランティアと福祉制度
04.01.21仕事と夢とプライドの調和
03.12.21私の世界理解元年
03.11.21絵と図の力――情報と解説の魅力
03.10.21定年前/定年後 定年してからが面白い!
03.09.21環境立国、環境経営ニッポン
03.08.21子供が自分自身を確立するとき こころとからだの「闇」からの脱出
03.07.21テロ、イラク戦争、有事法制…平和への道につなげたい
03.06.21「江戸開府400年」を読む
03.05.21ことばの世界を探る 日本語と時を過ごす…
03.04.21生き生きと生きるために
03.03.21おとなのための総合学習
03.02.21再生の叡智結集!
03.01.21凛とした精神の結晶
02.12.21伝承すべきこと、変わるべきこと
02.11.21素敵なあしたそして夢を
02.10.21web化一周年記念企画 いま、専門書・学術書がおもしろい! その装丁、その独自の世界
02.09.21一度限りの大切な人生
02.08.21傷ついた地球の未来は…
02.07.21もっと知りたい隣の国―韓国
02.06.21歴史に誘われて
02.05.21現実を見極め、錯覚からの脱出
02.04.21知恵と勇気を与える一冊
02.03.21学校が良くなる、教育が変わる
02.02.21新しいアジア像の創造
02.01.21この一冊から始めてみませんか
01.12.21富は日本人を豊かにしたか
01.11.21クリスマスに贈りたい本
01.09.21限りなく愛するとは…最も個人的な心の世界へ
01.08.21ゆっくりと日本を考えよう