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―韓国朝鮮史を知るための「読む」事典―
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金容権・韓国史事典編纂会/編著 菊判 15,750円(税込) 日本評論社( この本のページ )
教科書問題を初め日本と韓国・朝鮮間の戦後処理はいまだ片付いていない。「普通の」国の関係を形成するためには、われわれは、韓国・朝鮮の歴史を正確に知る必要があるのだが、良い通史がなかった。その欠を埋めるべく刊行されたのが本事典である。
扱っている時期は、李朝末期の1860年から、歴史的な南北首脳会談の翌年2001年までの、文字どおり激動の1世紀半である。取り上げた項目は1400余り、政治経済のみならず、文化も含まれている。そしてこれが本事典の最大の特色であるが、通史的編年的に6つの章に分けて排列されている。従来の50音順では関連項目がばらばらに並べられることになり、歴史的な関連がつかみにくいという反省から生まれたものである。歴史的に貴重な写真も100点余り掲載され、その意味では、調べる事典であるとともに、「読む」事典でもある。朝鮮半島のみならず、日本および東アジアの近現代史を理解するうえで必携の事典である。
なお、タイトルについて一言断わっておくが、韓国=南、朝鮮=北という意味ではない。くわしくは本事典を参照していただきたい。こうした断わりを書かなくてすむ時代の到来を願ってやまない。
―日本の朝鮮統治の貴重な証言―
松尾茂著 四六判 1680円(税込) 草思社
これまで日本の朝鮮半島統治について、たくさんの論文が書かれてきた。しかし、驚くべきことに、実際の仕事や生活にもとづいて、当時のことを具体的に描いたノンフィクション作品はほとんどなかった。真実は覆い隠されたままだったのである。現在、当事者のほとんどは鬼籍に入り、もはや新しい証言が出てくることはあるまいと思われていた今年、突然、92歳になる当事者の証言が現れたのである。
著者は、昭和3年、18歳のときに朝鮮に渡り、土木会社で親方をつとめる養父のもとで、土木工事にたずさわる。工科学校に通ったりして、やがて現場の責任者になり、工事を監督・推進する立場になる。
著者は朝鮮人作業員に、「おやじさん」としたわれながら、各地を渡り歩き、荒れ果てた土地を豊かな土地に変えるべく、水利工事をはじめ架橋、道路建設、鉄道建設などに従事する。圧巻は昭和18年から始まる安州の大干拓工事だが、工事半ばで終戦になる。北朝鮮は工事を継続すべく、著者たちを抑留するが、工事を継続する情熱がなく、著者たちは韓国へと脱出する。著者は「摩擦はほとんどなく、私たちはほんとうに朝鮮の人のなかに溶け込んで暮らしていた」と書いているがこれが本当のところだろう。
―賢母の野望と妖婦の純情―
牧角悦子著 B6判 1575円(税込) 明治書院
中国文化が日本に与えた影響ははかりしれない。漢字の伝来とともに日本にもたらされた漢籍の数々は、その後の日本知識人の中心学問となり、いつか日本の伝統文化の土台に根を下ろした。今では中国文化を意識されないで、漢語・故事成語・格言・ことわざなどが、日本の言語を形造っている。
小院では、この中国古典の思想・歴史・文芸の完訳を志し、「新釈漢文大系シリーズ」全115巻(刊行中・既刊98冊)を刊行し、ポピュラーでありながら漢文学の最先端の研究情報をも盛り込んだものとして多くの読者に迎えられている。
「漢字・漢文ブックス」は、中国古典の概要をコンパクトに解説した読物、そのエッセンスを紹介するシリーズで、中国古典の入門書として好評。
今回ご案内の「列女伝―伝説になった女性たち―」は、シリーズ6冊目。前漢の劉向の著の「列女伝」は、中国伝説時代からの女性の逸話・伝記を“孟母三遷”の孟子の母、悪女の代表妲喜など7つのタイプに分けて記されたもの。世に平穏をもたらせば、一国をも滅ぼしうる“女性の力”、命を賭けて運命に抗う女・戦う女たちが登場。
▼好評既刊 字源物語 続字源物語 管子の説く覇道 論衛のはなし 戦国策に学ぶ生き方
―白帝城から中国をのぞむ―
藤村幸義著 A5判 2730円(税込) 中央経済社( この本のページ )
中国の経済的な躍進を進めた改革開放政策は上海など沿海部に恩恵をもたらし、内陸部との経済格差を広げている。そこで立ち上がったのが「西部大開発」計画であり、世界最大規模の「三峡ダム」建設がその中核となる。
重慶市と湖北省にまたがる三峡の絶景は長江下りのハイライトで、遺跡の宝庫でもある。「朝に辞す白帝 彩雲の間 千里の江陵 一日にして還る 両岸の猿声 啼き住まず 軽舟巳に過ぐ 万重の山」という有名な七言絶句は唐代の詩人李白が三峡の雄大な風景を題材に詠ったものである。
ダム建設は戦前の孫文の提案に遡る。紆余曲折を経て94年から着工し、2009年の完成を目指している。現在半分近い工程を終えているが、電力供給や経済効果への期待とともに環境への深刻な影響が指摘されている。もとより西部大開発で拠点として挙げられている地区は重慶の酸性雨など環境汚染が進んでいる。ほかにも住民移転や文化財の保護、工事の欠陥や入札疑惑も取りざたされるなど問題が多く、マスコミにもさかんに取り上げられたが、工事の着工が進むにつれ批判もすっかり影をひそめてしまった。本書は「建設が始まってからの三峡ダム」を計画の経緯や政治状況、エリアスタディを通して多角的に検証している。
―料理から見える韓国の素顔―
鄭大聲・金日麗(清水麗子)著 A5判 1750円(税込) 農山漁村文化協会( この本のページ )
W杯の共同開催国となり、ぐんと身近になった韓国。本書は、焼肉だけでなく多彩な顔を持つ韓国の家庭料理をわが家で楽しむ決定版である。
本書によると、韓国料理の特徴は(1)ごま、唐辛子、にんにく、ねぎなどを組み合わせた多彩な薬味、(2)「世界でいちばん野菜を食べる」とも言われるヘルシーな野菜料理の数々、(3)ピビンパフ(ビビンバ)に代表される「混ぜて食べるおいしさ」だという。
唐辛子の葉やみつばのナムル(和え物)は目にも鮮やかな緑でいかにも健康によさそう。おなじみのキムチも白菜、大根だけでなく小松菜やキャベツでもOK、しかも簡単に手作りできる。
必ず野菜か豆腐を入れる魚の煮付け、体が芯からあたたまりそうなスープ・鍋の数々から、最近人気の韓国風味付けのりの作り方まで網羅している。
レシピの前後では日本で朝鮮・韓国料理の研究を続ける鄭氏の、決して平坦ではなかった歩みが記されている。兵庫で韓国料理店を経営する金氏は自然を活かす食文化の知恵をさらに発展させたいと夢を語る。韓国料理をさらに味わい深くさせてくれる1冊だ。
なお、家庭料理入門シリーズにはタイ・フィリピン・ベトナム・ネパール・インド・沖縄・中国の各巻も揃っている。素顔の食文化を知る好ガイドだ。
―台湾文化史構築の試み―
垂水千恵著 A5判 11,550円(税込) 風間書房( この本のページ )
戦前の台湾を代表する作家呂赫若(1914―1950?)は、日本と台湾――複数の文化間を縦横に揺れ動き、軋轢の中で傷つきながらも自己の文学・芸術を追い求めた。その軌跡は多様な価値観の中に生きる現代の私たちに心強い指標を与えてくれる。
呂赫若は1935年、日本の左翼系文学雑誌『文学評論』に「牛車」が掲載されたのを最初に、台湾の文学雑誌に日本語による作品の発表を続けた。戦時下の文化統制と関連を持ちながら、台湾における日本語文学の重要な担い手の一人として活動した。
さらに1940年には日本に渡り、東宝声楽隊の一員として多くの舞台活動に参加、1942年台湾に戻ってからも音楽・演劇活動を続けるなど、総合的文化人として活躍した。際立った美貌、悲劇的な謎の死もあわせて、台湾では「台湾第一才子」と称されるほど評価が高い。
本書は呂赫若をめぐる最初の本格的研究である。著者は綿密な資料調査に基づく伝記的研究、小説の作品分析、日本プロレタリア文学との影響関係の考察等により、呂赫若の多彩な側面を実証的に論じている。
一人の作家を切り口にして、知られざる日本と台湾の文化史を解き明かした意欲的な書である。
―中央アジアの歴史と文化―
加藤九祚編著 A5判 1890円(税込) 東海大学出版会( この本のページ )
多くの友人、知人たちの助力を得て、このような雑誌の第1号が世に出ることになった。今後は年1冊のペースで刊行の予定である。この雑誌のねらいは、中央アジアを中心に、古代・中世における世界的規模での多様な文化・文明の交流と共存の歴史を考えることであり、「アイハヌム」の名はその象徴である。第1号に掲載した論文その他はロシア語のものが多いが、それは版権や私自身の語学力など「技術的」理由にすぎない。いずれは多くの言語にわたる論文・小説・詩などを紹介したいと思う。
私は現在、奈良薬師寺を中心とした多くの人びとによる後援会(会長井上ふみ)のお力を得て、ウズベキスタン南部、アムダリヤ北岸にあるクシャン時代の仏教遺跡カラテパを、ウズベキスタン共和国科学アカデミー考古学研究所(所長シリノフTimur Shirinov)と共同で発掘調査している。(中略)
なお次号にはAbaeva著『バダフシャン史概説』の全訳およびインドの学者Bansi Lal Malla著 "Trees in Indian art mythology and folklore" と『遊牧民』の連載を柱にしてカラテパ遺跡その他について掲載する予定です。2002年10月刊行予定。(「あとがき」より)
―文化行為としての農耕―
渡部忠世監修 農耕文化研究振興会編 A5判 3150円(税込) 大明堂
本書では、特定の地域環境のなかで、人間が作物・樹木・家畜ととりむすぶ関係性の総体を、農耕という言葉で代表させているのである。本書で扱われているのは、こうした意味のいわば文化行為としての農耕である。
ここで選ばれている8篇の論文は、いずれも南アジアと東南アジアをフィールドとするものであり、アジアのなかでも東アジアや西アジアを対象とするものはない。これは、全く偶然のことである。しかしそのことが、逆に、本書収載の論文に共通したある種の個性を与えている。
農耕様式研究の現在の到達点「中心より周縁への注目」、「周縁からの発想と問題提起」、そこに住む人々がなぜその農耕様式を採用したか、など実態調査によるデータをもとに詳述。
(「『アジアの農耕様式』の解題にかえて」より)
第1巻 農耕空間の多様と選択
第2巻 アフリカ大陸と異質の農耕文化
第3巻 稲作空間の生態
第4巻 アジアの農耕様式
第5巻 琉球弧の農耕文化
第6巻 わが国農法の伝統と展開
第7巻 現代の農耕状況を問う
第8巻 農耕と野生と訓化の植物群
08.04.21 ラテンアメリカは世界を変える!
08.03.21 お父さんのための「自立」支援講座
08.02.21 受賞図書!
08.01.21 家族って何?
07.12.21 地図と年表―不思議に満ちた世界
07.11.21 お父さんからの本の贈り物
07.10.21 明治―近代日本の出発点
07.09.21 もうひとつの古代ローマ
07.08.21 幽霊・お化け・妖怪の本
07.07.21 新ネットワークが社会を変える!
07.06.21 電車に乗って―書を持って、旅に出よう!
07.05.21 プロになる!
07.04.21 ぼくらの科学 生命 宇宙 数学
07.03.21 文章読本 愛と涙と感動を文字に
07.02.21 『それってどうなの?』
07.01.21 最近わたし疲れてます。
06.12.21 もっと笑いを! 大入り満員 大繁盛
06.11.21 ことばとともに味わう、写真の本。
06.10.21 となりのイスラーム ムスリムのありのままを知る
06.09.21 『1968年』の変革は、今どのような意味をもつのか
06.08.21 ペットと暮らして気づいた人生の意味… ペットと暮らす―愛すべきペットのすべて―
06.07.21 昭和と平成の歴史的結節、そして現在 近代天皇制を問い直す―その来し方・行く末
06.06.21 「下流」とは誰か―日本を蝕む格差社会
06.05.21やったぶんだけ深く楽しめます。何歳からでも遅くない。アート・学問への誘い
06.04.21身体と文化が交差する地点 性(セックス)とは何か 禁忌と好色
06.03.21旅大全―出会いと発見の宝庫
06.02.21“子どもたちの世界”に何が…
06.01.21現代に生きる和のこころ、伝統のわざ
05.12.21もうひとつの自伝・評伝
05.11.21大人のための絵本と童話
05.10.21「老い」をどう生きるか どう支えるか
05.09.21こだわりの食と酒と…
05.08.21動物のことをもっと知りたい
05.07.21東アジアの過去、現在と未来
05.06.21ビジネスの倫理〜会社は誰のものか?
05.05.21頁をめくれば家が建つ 理想の家
05.04.21戦後60年の人・暮らしとその精神
05.03.21躓いたって、叩かれたって、私の人生
05.02.21身近なナショナリズム
05.01.21散歩大全
04.12.21文化系のための科学入門
04.11.21キリスト教文化の謎と魅力
04.10.21環境の過去・現在・未来を考える
04.09.21家族とことばを交わしていますか 子どもも親も、元気になる本
04.08.21未知の帝国アメリカ
04.07.21昭和という時代を知る
04.06.21手から手へ伝承したい〈手仕事〉の世界
04.05.21不思議、おもしろ、驚き! おもしろ事典
04.04.21いま『食』の現在を読む
04.03.21生きる力としての宗教
04.02.21変貌するボランティアと福祉制度
04.01.21仕事と夢とプライドの調和
03.12.21私の世界理解元年
03.11.21絵と図の力――情報と解説の魅力
03.10.21定年前/定年後 定年してからが面白い!
03.09.21環境立国、環境経営ニッポン
03.08.21子供が自分自身を確立するとき こころとからだの「闇」からの脱出
03.07.21テロ、イラク戦争、有事法制…平和への道につなげたい
03.06.21「江戸開府400年」を読む
03.05.21ことばの世界を探る 日本語と時を過ごす…
03.04.21生き生きと生きるために
03.03.21おとなのための総合学習
03.02.21再生の叡智結集!
03.01.21凛とした精神の結晶
02.12.21伝承すべきこと、変わるべきこと
02.11.21素敵なあしたそして夢を
02.10.21web化一周年記念企画 いま、専門書・学術書がおもしろい! その装丁、その独自の世界
02.09.21一度限りの大切な人生
02.08.21傷ついた地球の未来は…
02.07.21もっと知りたい隣の国―韓国
02.06.21歴史に誘われて
02.05.21現実を見極め、錯覚からの脱出
02.04.21知恵と勇気を与える一冊
02.03.21学校が良くなる、教育が変わる
02.02.21新しいアジア像の創造
02.01.21この一冊から始めてみませんか
01.12.21富は日本人を豊かにしたか
01.11.21クリスマスに贈りたい本
01.09.21限りなく愛するとは…最も個人的な心の世界へ
01.08.21ゆっくりと日本を考えよう