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―互いの理解を深める22章―
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東山弘子・東山紘久著 1470円(税込) 創元社( この本のページ )
男女間に生じる葛藤やコミュニケーションの齟齬は、なぜ生じるのか? 上司・部下関係、友人関係、浮気、離婚、セクハラまで、人間関係の深層を理解するプロの目が、きめ細かく分かりやすく読み解いた貴重な一冊。
まったく同じ事柄に対する見方、感じ方、考え方が、男女で大きく異なる場合が多々ある。なぜだろう? どうやら「黒の舟唄」にあるように、女と男の間には、目には見えない深くて暗い河があるようだ。
本書の構想は、そうした男女の感じ方、心のありようの違いを改めて考え直すことから始まった。
共著者の一人、東山紘久は、実売数三〇万部近くを誇るベストセラー『プロカウンセラーの聞く技術』の著者である。『聞く技術』刊行以後、『プロカウンセラーの夢分析』『プロカウンセラーのコミュニケーション術』と、怎vロカウンセラー・シリーズ揩次々と刊行し、いずれも順調に版を重ねている。本書は、そのシリーズ第四弾である。
人間関係の深層を見ることに長けたプロのカウンセラーならではの視点が、類書にはない深みと納得を読者にもたらしている。
そのシリーズのうちの一冊『プロカウンセラーのコミュニケーション術』の中の「男心は男でなけりゃ、女心は女でなけりゃ」という項を読んだ読者の多くから、「男女の心の違いについてもっと書いてほしい」という要望を受けて生まれたのが、本書である。 ただ、両性具有人でもないかぎり男女双方のことを同じように理解することは難しい。そこで本書は、同じくプロカウンセラーである妻との共著という形をとることになった
一つのテーマについて互いに意見を交換しあい、議論しあいながら書き進めていった様子は、共著者、東山弘子による「あとがき」の次の一文からも窺われる。「原稿を作成する過程で、最初にその恩恵が得られたのは私たち夫婦ではないかと思っています。夫が考えたことに対して、女性として私は、彼とは異なる思いをしばしば感じました。二人で思いの違いを深く見つめることによって、男女の視点や心のありようの違いに気づきました」。
ここで、本書の一部をご紹介しよう。まず、「上司と部下の関係」の章から一節。「男性上司のかなりの方から、女性の部下は使いにくい、という声を聞きます。男性の部下に比べて、女性の部下を苦手とする上司がどの職場でも見受けられます。どうして男性上司は女性の部下が苦手なのでしょう。(中略)男性集団と女性集団の違いは、男性集団がヒエラルキー(社会階層)を作るのに対して、女性は横のつながりを重視することです。(中略)男子の部下ならば職階制が通るのに、女子にはそれが通らないことがあるからです。人と人とのつながりを重視していない男性上司に対して、女性部下が、日ごろから不満をもっていると、ふつうならスムーズに通るような指示も通らないことがよく起こります」。
「言葉と意味」の章からもう一節。「ちょっとした相手のミスに対して『そんなことぐらいわからないとは、お前はよほど馬鹿か』というようなことを、仕事をしている男性同士では、ごく日常的に言います。日ごろの関係が悪いと、こうした言い方で腹を立てる男性もいますが、たいていは『すまん、すまん』でお互いが納得します。しかし、同じ言い方を女性にしますと、女性は言葉どおりに受け取ってしまい、少しのミスで馬鹿扱いされたことに腹を立てます。こんな乱暴で容赦のない男性とは、いっしょに仕事はできないと感じてしまうのです」。
歌にまで歌われるくらい、今も昔も女と男の心のありようは変わらない。そして、それにまつわる悩みも変わらない。このあまりにも普遍的なテーマに対する、人間理解の達人であるプロカウンセラーのアドバイスは、夫婦やカップルだけでなく、職場の人間関係に悩む人たちにとっても、大いに勇気づけられ、参考になるに違いない。
創元社 http://www.sogensha.co.jp/ 〒541-0047 大阪府大阪市中央区淡路町4-3-6 Tel〇六(六二三一)九〇一〇
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