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―なぜ今『戦後史大事典』か―
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佐々木毅・鶴見俊輔・富永健一・中村政則・正村公宏・村上陽一郎 編22cm 6510円(税込)三省堂( この本のページ )
「戦後史」というとき、いったい何時から何時までをさすのでしょうか。『経済白書』が「もはや戦後ではない」と述べた一九五六年(昭和三一)まで、つまり、占領が終わり、経済復興が達成された時期でしょうか。それとも、高度経済成長とともに国際社会の一員となった時期、時代でいえば、一九六〇年代からオイル・ショック頃までをさすのでしょうか。
というのも、当初、この事典の編集を進めるなかで、いつまでを「戦後」として扱うか、ずいぶん議論したからです。結局、「いまや戦後は終わったといわざるを得ないが、そこで何が終わるのか、何が存続するのか、これを見極める国民の判断力こそ、これからの日本の運命を決めるものであろう」との佐々木毅先生の言葉に集約できるように、今日ただ今の時点までを見わたし、検証しようということになりました。
もう一つ、「戦後史」という言葉が今の若い人たちに伝わるかどうかも話題になりました。一九八〇年代末、バブルまっ最中の時期で、時代を省みることの少ない時代でした。
一九九一年の初版刊行から四年後、戦後五〇年を迎えた九五年に『増補縮刷版』を再刊しました。この年一月に阪神・淡路大震災が発生、大きな被害が生じました。そのとき江藤淳先生が文藝春秋、日本経済新聞に寄稿されたエッセイで、戦後すぐに起きた南海地震を諸事典・年鑑類で調べたが、出ていたのは『戦後史大事典』だけだったと記述されたことなどもあって、書店筋から再刊を望む声があり、それに応じたものです。しかしこのときは時間がなく、三二ページを増補するのが精一杯でした。
今回の『増補新版』のきっかけは偶然でした。昨年十月末、立ち寄った渋谷の書店で知り合いの歴史学者にばったり会ったところ、「来年は戦後六〇年、戦後史大事典を再刊したらどうですか」との示唆を得ました。新潟県中越地震の直後の頃で、少し不謹慎な話かもしれませんが、十年前が阪神・淡路大震災、そしてまたこの震災と、妙な因縁のようなものを感じつつ、再刊に向けて動きはじめたわけです。
「今度の増補版のコンセプトは、『生きているのはすばらしい』(『夕陽妄語』のなかで加藤周一先生が書いていた言葉)ではないでしょうか。長岡の救出劇でも、二歳の男の子の生存はすばらしいといわざるを得ません。一方で、人命の軽視とも思える風潮のはびこっているこの時代ですが…。」そのとき書いた編集委員宛の手紙の一節です。
それからが大変でした。九一年以降一五年間の事項を補充しなければなりません。しかもこの一五年間は、グローバリズムの時代であり、憲法改正・教育基本法改正論議、自衛隊の海外派兵など、戦後日本の枠組みを揺るがす大きなうねりのなかにあります。中央省庁の再編、選挙制度改革、諸政党の盛衰もありました。バブル経済の崩壊、金融ビッグバン、長期不況があり、雇用形態も大きく変化しました。児童虐待、子どもの犯罪が増え、日本の安全神話が崩壊する一方、少子高齢化がすすみ、社会福祉・社会保障制度も変わりました。技術の変化、とくにパソコン、eメール、携帯電話、インターネットなどの電子情報の氾濫は、われわれの生活・文化そのものをも変えていきつつあります。
書いていくと切りがありませんが、各分野の先生方と相談しつつ、できるだけの増補をしたつもりです。巻末の年表、文献解題、各種一覧表もすべて増補しています。どこで何が起こったか、細部の事実を確かめるツールとして、この事典を役立てていただきたいと思います。
08.04.21 『台頭する中国の草の根NGO』
08.03.21 『フェルメールの秘密』『ルソーの夢』『レオナルドの謎』『ゴッホの魂』
08.02.21 『原典現代中国キリスト教資料集』
08.01.21 『エウクレイデス全集』[全5巻]
07.11.21 いまなぜ信金・信組か
07.09.21 『百人一首大事典』
07.08.21 『世界がキューバ医療を手本にするわけ』
07.07.21 (1)『いのちってなんだろう』 (2)『自分ってなんだろう』
07.06.21 『10代の心と身体のガイドブック』
07.05.21 新自由主義
07.04.21 大学での学び方―「思考」のレッスン―
07.03.21 南原繁の言葉
07.02.21 『吉野裕子全集』
07.01.21 藤沢周平に学ぶ―人間は、人生は、こうありたい……―
06.11.21 『ブラックバスを退治する』
06.09.21 「私を忘れないで」とムスリムの友は言った
06.08.21 『プロカウンセラーが読み解く 女と男の心模様』
06.07.21 憲法が変わっても戦争にならないと思っている人のための本
06.06.21 復刻版 大宇宙の旅
06.05.21Dr.金田一&柴田理恵のことば診療所
06.04.21脱アイデンティティ
06.03.21農業技術事典NAROPEDIA
06.02.21アメリカの連邦財政
06.01.21舞台一阪神淡路大震災】全記録
05.11.21国際政治事典
05.09.21自然と人間リーディングス
05.08.21子ども図書館をつくる
05.07.21戦後史大事典
05.06.21愛する人がアルツハイマー病になった時
05.05.21子どもの英語学習
05.03.21マンガ 出張先は北朝鮮
05.02.21現代農業
05.01.21ナラティヴの臨床社会学
04.11.21「ひろさちやの祖師を読むシリーズ」全6巻
04.09.21安房直子コレクション全7巻
04.08.21写真でみせる回想法
04.07.21臨床心理学全書 全十三巻
04.06.21マキャベリ的知性と心の理論の進化論
04.05.21『サトラップの息子』『クレモニエール事件』『石、紙、鋏』
04.04.21夏目漱石原稿「道草」全三巻
04.03.21写真ものがたり 昭和の暮らし 全5巻
04.02.21育ちゆく子に贈る詩(うた)
04.01.21いきものをまもるシリーズ1 コウノトリのふるさと
03.11.21《花の詩画集》 花よりも小さく
03.09.21ダイナミック・メディシン 全七巻+別巻 完結
03.08.21大和の古墳I
03.07.21水をめぐる人と自然
03.06.21定本 手塚治虫の世界
03.05.21変わる家族 変わる食卓
03.04.21新英和中辞典 第7版
03.03.21餓鬼一匹
03.02.21魂の錬金術
03.01.21(図説)世界の歴史(1)「歴史の始まり」と古代文明
02.12.21耳をすまして
02.09.21ドイツの生涯学習
02.08.21星空散歩ができる本 南半球版
02.07.21仏教美術事典
02.06.21一日一書
02.05.21「現場」のちから
02.04.21検証―なぜ日本の科学者はむくわれないのか
02.03.21誰か死ぬのを手伝って
02.02.21アイデンティティとライフサイクル論
02.01.21認知意味論のしくみ
01.11.21(シリーズ身体とシステム)第1期全6冊
01.09.21国鉄・JR 列車名大事典
01.08.21ミステリー・リーグ